第69話 脱出
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「毒が弱いからすぐには死なない」
杉元のすぐ後ろで指示するアシリパ。
「もう一本打ち込めッ」
「ブオオオッ」
ヒグマが窓枠から顔と手を出してくる。
「うおッ」
2階からミシミシ音がする。
「嘘だろ? もう一頭が二階に侵入してきたぞッ」
ヒグマとの戦い。
槍程度じゃ全然止まってくれない恐ろしい生命力を前に絶望しない杉元たち。
そりゃ必死になれば戦うよなぁ。
アイヌの服を羽織って踊るエディー・ダン。
「ランランラン♪」
ドアを蹴破って入ってる若山輝一郎。
ビクつくエディー。
「あんたはひと月前馬を買いに来た……」
エディーの横っ面をベチッとはたく若山。
「武器だ」
「テメエが趣味で集めてる中で一番デカイのを出せ」
車を運転するエディーと隣に乗って機関銃を構える若山。
「マキシム機関銃でヒグマ狩りなんてクレイジーな親分だぜッ」
「いけいけぇ」
「撃つなッ 弾はちょっとしか無いぞ」
車と機関銃を持ち出すとか心強い。
出させる若山もすごいが出せるエディーがやはり只者じゃないね。
しかし踊るエディーがかわいい(笑)。
「ヴオオオ」
二階から身を乗り出して来るヒグマ。
そこを槍で突く杉元。
「急げ急げッ」
これはホラー映画の1シーンにもなるね。
2階から今にも降りてきそうなヒグマを必死に槍で押しとどめるとかどんだけ主人公なんだ。
「あ…」
「親分の長ドス……」
仲沢が落ちている若山の長ドスを拾う。
「先にいけ杉元ッ」叫ぶキロランケ。
「立てッ脱出するぞ」
仲沢の服の襟を掴んで促す杉元。
必死に逃げる一行。
ヒグマは、敵味方がはっきりしない間柄でもとりあえず協力してしまうほどの難敵なんだな。
キロランケのかっこよさが目立つ。
「おやぶぅん!?」仲沢が叫ぶ。
(姫!?)
杉元、アシリパ、白石が混乱する。
「赤毛が出てくるぞ!!」家から逃げてきたキロランケ。
(姫!?)
姫!?
驚くよなぁ(笑)。
混乱するよそりゃ。
「死ね化物ぉ!!」家から出てきたヒグマを機関銃を打ちまくる若山。
何発も命中する。
「チッ…弾切れだぜ」機関銃を放る若山。
「まだ一頭いるぞ!!」
「乗れッ」
無理やり車に乗る一行。
機関銃強い。ただ、それでも即死しないヒグマが恐ろしい。
人間なら最初の1、2発で死ぬ。
「友達のフォード君に試作品をもらったんだ」前を見ながら答えるエディー。
「最後の赤毛が追ってくるぞ」杉元が刺した槍を刺したまま走って追ってくるヒグマ。
「速く速くッ」
「ヒグマの足はもっと速い」
振り返りながら言うアシリパ。
「毒が効いて走れなくなってきたんだ」
「ブフッブフッ」息の荒いヒグマ。
毒が効いていても追ってこれるとはものすごい生命力。
ヒグマ、恐ろしいね。
フォードが友達(笑)。
エディーの交友関係の広さ、深さを感じ取れる会話。
アシリパさんの驚いている様子がかわいい。
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拾おうと車から身を乗り出す仲沢。
車がガタつき車から投げ出される仲沢。
「姫ッ」叫ぶ若山。
「親分ッ」
車から飛び降りて地面を転がる若山。
追いついてきたヒグマに首元に噛みつかれる仲沢。
仲沢助からなかったか。
長ドスなんて物に過ぎなんだから放っとけばよかったのに若山の持ち物だったからそうできなかったわけだ。
哀しいくらい若山親分に惚れてるんだね。
「おおおおおお!!」
若山、仲沢の持ち出したドスを抜いてヒグマに切りつける。
ヒグマの親指に相当する部分が切断される。
瀕死になりながら戦いの様子を見つめる仲沢。
若山親分最高!
男だ。
仲沢が惚れてしまうのも無理ないね。
でも仲沢のそれは「男が男に惚れる」っていうのとはちょっと違うんだよなぁ……。
覆いかぶさってくるヒグマの首元に長ドスを突き立てる若山。
ドチャッと腹から内臓が落ちても立ち上がる若山は長ドスを上段から振りかぶってヒグマの鼻を切断する。
「ゴオオッ」逃げ出そうと踵を返すヒグマ。
「いまさら逃げんのかよオイッ!!」
若山、ヒグマの尻に長ドスを突き刺す。
「ゴオオッ」
ドスドスと歩いて逃げていくヒグマ。
「肛門処女喪失だぜ」と若山。
「勝ちやがったよあの親分」驚く白石。
力尽きて倒れるヒグマ。
強い!
さすがは親分。最後は意地を見せた。
戦った武器が仲沢が持ち出した長ドスなのが泣けるね。
「ざまあみろ親分……もう私に隠れて浮気できないね」
「私と一緒に死んじゃうもんね……」息も絶え絶えに言う仲沢。
「これで私は親分の最後のひとだからね」
「バカ野郎ッ……」仲沢の隣に寝て、笑いながら言う若山。
ふたりで手を繋ぐ。沈みゆく夕日がふたりを照らす。
離れた場所で停止させた車からふたりを見守る杉元ら。
車から降りる杉元。
「皮剥いでくる」
そこ、感動しての一言じゃないの!?(笑)
杉元以外のみんなも一様に冷め切ってるし(笑)。
結構感動な演出的ではあるんだけど、ギャグになってしまう哀しさよ。
そしてギャグにしてしまう野田サトル先生。
LGBT関連の団体からクレームとか来なかったのかどうかが心配。
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