目次
前話第159話 ウイルタ民族のあらすじ
敷香に到着したキロランケたち
キロランケたちは犬橇で、杉元たちのいる豊原より遥か北、国境近くの敷香(しすか)という街に到着していた。
犬橇の支払いで金欠となったキロランケたちは森で獲物を物色する。
毛皮が高く売れた”黒貂(クロテン)”を獲ればいい、と楽観的な白石。
アシリパは小川が凍り付いているのを見て、水を嫌う習性を利用した罠を仕掛けられないから貂が獲れにくいと白石に答える。
さらに森の中を歩く一行。
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「何だこれ」
アシリパは丸太で組まれた非常に簡素な櫓のような台の上に蓋の開いた木箱が載っていることに気付く。
オロッコ(ウイルタ民族)の天葬用の棺だと答えるキロランケ。
続けてキロランケは樺太には樺太アイヌ、オロッコ(ウイルタ民族)、ギリヤーク(ニブフ民族)の3つの少数民族が生活しているのだと説明を始める。
樺太アイヌがいるのは現在キロランケたちがいる敷香までが北限であり、この先はオロッコ及びギリヤークの生活圏なのだという。
木で組まれた台の上に棺を載せて天葬を行うのはオロッコのみだが、その文化も消えつつあるとキロランケ。
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オロッコのトナカイ
その時、一発の銃声が響く。
アシリパは銃を撃った尾形に、何に向けて撃ったのかを問いかける。
「エゾシカだ」
フードを取りながら答えた尾形。
しかしキロランケは、樺太にエゾシカはいないと突っ込む。
仕留めた獲物の元に向かう一行。
そこに倒れていたのはアシリパには見覚えのない、ユクに似た獣だった。
「馴鹿(トナカイ)だ」
キロランケが答える。
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アシリパはトナカイが首にベルトで何かを下げているのに気付く。
「これは馴鹿のスネに棒が当たって痛みで遠くへ逃げないようにするための首輪だ」
キロランケは”ウラーチャーンガイニ”というのだと答える。
「シライシの首につけておけばいい」
アシリパが首輪を白石の首にかける。
「勝手に遊郭に行けなくなるようチンポに当たる長さに調節しよう」
キロランケが紐の長さを調節する。
ウラーチャーンガイニを首につけたままそのへんを歩く白石。
「あだだだッ 〇ンポガイニィ」
股間に棒が当たって苦しむ白石を、尾形が冷静な目で観察している。
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オロッコからの要請
白石は仕留めた馴鹿が首輪をしていることから、誰かが飼育しているのかと指摘。
キロランケは、オロッコ(ウイルタ民族)は夜に馴鹿を放牧し、日が昇るのとともに馴鹿を集めるので、飼い主がこの近辺にいるはずだと答える。
ホーウ ホーウ
「たぶんあれだ」
キロランケは少し離れた場所で馴鹿を呼ぶ声が聞こえる場所があると指摘する。
「あ~あ 知~らないッ 尾形怒られる♪」
白石が尾形を煽る。
無表情で髪を撫でつけている尾形に、キロランケは謝ればいい、タバコをあげたら喜ぶから、と言い、その肩に手を置く。
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「尾形! 一緒に謝ってやる 心配するな」
アシリパもキロランケと同じく尾形を元気づける。
オロッコの元へと移動するキロランケたち。
”アウンダウ”という、三角テントのような形状に組まれたオロッコの冬の家があり、その周辺には馴鹿の群れと彼らを管理するオロッコがいる。
オロッコたちは馴鹿と一緒に移住しながら天幕で生活をしているとキロランケが説明する。
決まったところに住まないのか、と興味深そうな表情のアシリパ。
オロッコがキロランケたちに告げる。
「ウラーバ ワーピッサー ウラーッジェーリ カッラウルシュ」
(馴鹿を殺したなら馴鹿で返してくれ)
「ウラーラ アナー? シロンボ ワーンジェーシュ」
(飼馴鹿がいない? 山馴鹿を狩りに行こう)
彼の言葉をキロランケを介して聞いた尾形。無表情を崩さない。
白石はこんなに馴鹿がいるのにわざわざ狩りにいくのかと面倒くさそうにため息をついて見せる。
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ウイルクのオロッコに関するエピソード
飼馴鹿はオロッコにとって唯一の財産であり、殺して食べない。
狩りで殺すのはあくまで野生の馴鹿だというキロランケ。
「実は…アシリパの父親も若い頃尾形と同じように飼馴鹿を撃っちまってな」
「アチャが?」
話に食いつくアシリパ。
ウイルクは住んでいた南樺太は気温が比較的高く馴鹿が存在しなかった。よってオロッコの放牧を知らなかった為に撃ってしまったのだとキロランケは説明する。
結局ウイルクはオロッコに謝罪し、山馴鹿狩りに参加したのだという。
「その話も初めて聞いたかも…」
「一緒に行くか? アシリパ…」
アシリパの呟きに即座に反応する尾形。
アシリパは笑顔を浮かべ、アチャのことを思い出せるかも知れないからと尾形の提案に同意する。
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アシリパの記憶が刺激される
キロランケはオロッコたちが飼馴鹿を”ウラー”、山馴鹿を”シロ”と呼び区別しているのだと説明し、すぐそこに見えている馴鹿の群れが”シロ”の群れだと指摘する。
シロたちは雪の下にある栄養たっぷりのトナカイゴケを食べる為に夢中で雪を掘っている。
冬の間はそれを求めて移動を続けるのだとキロランケ。
シロの群れを双眼鏡で観察している尾形に、キロランケはその狩り方に関してアドバイスする。
夢中でトナカイゴケを食べているが、群れの中には”ヌガ”と呼ばれている見張り役が必ずいる。
初撃でヌガを仕留めれば群れが混乱して逃げないので、その間に他のシロを撃てばいい。
「そこは人間と同じか」
キロランケのアドバイスを受け、尾形は微かに笑う。
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キロランケは続けて、シロの中のヌガに見つからないように飼馴鹿の首に長い紐をつけて先導させ、その背後に隠れてシロに接近するのだと狩りの手順を説明し始める。
「オロチックウラー」
突然のアシリパの呟きに、どうしてそれを? と反応するキロランケ。
山馴鹿狩りの囮に使う”化け馴鹿”、と笑顔になるアシリパ。
「アチャが話してくれたのをいま思い出した」
そんなアシリパを見て、キロランケは口元に笑みを浮かべる。
「よし! 化けトナカイ作戦行くぞッ」
早速説明した通りに飼馴鹿の背後にスタンバイする一行。
「馴鹿狩りだぜ」
尾形がぽつりと呟く。
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予定通り
いきなり馴鹿に頭を噛まれる白石。
「大丈夫がシライシ」
アシリパが白石を心配して駆け寄る。
白石は、尾形が飼馴鹿を撃たなければこんな面倒なことはせずに済んだ、と尾形をキッツと睨む。
「バカ正直にあやまんないでさっさと逃げてりゃよかったんだよ」
やっぱり最低だなシライシ、と痛烈な突っ込みをするアシリパ。
「いいや…これは予定通りなんだ」
キロランケが真剣な表情で答える。
「俺たちが敷香から先に進むにはオロッコとの接触がどうしても必要だった」
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第159話ウイルタ民族の振り返り感想
文化描写
やはりゴールデンカムイは取材力がすごい。
実際に取材で寄ったんだろうな。ポロナイスク。
オロッコの生活風景の描写とか、キロランケの説明も相俟ってまるでドキュメンタリーでも見ているような気分になる。
天葬なんてものが存在するなんて初めて知った。
所変われば風習が全く違うというのは当たり前なのかもしれないけど、日本の近くであってもここまで違うんだな。
アシリパは貂のことをホイヌと言っていたあたり、北海道にも貂がいる。
しかし今回描写されたカラフトクロテンは北海道にはいないということなのか。
オロッコの住み家が天幕で、馴鹿と共に移住しているというのはモンゴルの遊牧民と似ている。
モンゴル人が樺太まで進出したのだろうか。それとも生活環境が似ているとこういう生活様式に最適化されていくのだろうか。
無学なりにも、色々と好奇心が刺激された。
馴鹿飼育用板鈴”ウラーカーガルダニ”とか”ウラーチャーンガイニ”とか道具も面白い。
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キロランケの狙い
キロランケのアシリパへの態度からは、まるでアシリパの内にあるウイルクの記憶を刺激することで、ウイルクが残したはずの金塊のヒントか、もしくはそれに繋がる何かが得られると確信しているようだ。
キロランケと尾形が共謀してアシリパを確保しておくことの目的は主に二つ。
他の陣営による金塊奪取の邪魔をするのが一つ目。
そして樺太の旅を通じてアシリパから金塊の情報を得るのが二つ目となる。
148話で尾形からの問いに対してキロランケはこう答えた。
「この樺太が彼女を成長させれば…アシリパのほうから俺たちにカギを教えてくれるはずだ」
キロランケは、その為にもアシリパからの不信を買わないように気をつけようと尾形に呼びかける。
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今回のアシリパに対する尾形の優しさを感じる呼びかけも、この打算に基づくものなのかと思うとちょっと悲しい……。
実はそんなことは決してないと思うんだけど、でも尾形はちょっと怖いところがあるからな~。
可哀想な事情があるとはいえ、父も母も手をかけてるわけだし、ゴールデンカムイの作中でも、内に抱えている狂気は鶴見中尉といい勝負かもしれない。
正直キロランケもどうなんだろう。尾形よりは感情表現が豊かだし、ウイルクの友だからアシリパのことは大切なはず。
しかしパルチザンとしての側面がまだまだ描写されていないので、謎の多い男だ。
尾形にしてもキロランケにしてもゴールデンカムイには欠かせないキャラだし、この樺太の旅を終える頃にはまた杉元やアシリパの仲間として同行して欲しいんだけどなー。
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キロランケの目論見通り、アシリパはウイルクの記憶を思い出していく。
それを見て笑顔を浮かべるキロランケの様子からは、決してアシリパをただの情報源として見ているようには思えない。
キロランケにしても尾形にしても杉元を裏切ったが、しかし下衆、外道の類にまで堕ちたわけではない。
だからまだ先の展開がどうなるか全くわからない。
キロランケも尾形も杉元の仲間となるのか、それとも敵対を続けるのか。
この先、杉元たちがキロランケたちに追いついた時にどんなやりとりとなるかが楽しみだ。
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尾形の決めセリフ
「馴鹿狩りだぜ」に笑った。
「〇〇狩りだぜ」は、もう、立派に尾形の決めセリフになってるのか……。
確かに印象的な言葉だ。そういえば当サイトの尾形の記事でも紹介してるし。
次はどんなアレンジになるのか楽しみだ。
谷垣狩りから始まったこのセリフ。今後あと何回出て来るかな。
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159話の感想記事は上記リンクをクリックしてくださいね。
第160話 国境
山馴鹿狩り
オロッコの駆る飼馴鹿の橇でキロランケたちは雪上を進んでいた。
集団で地面のトナカイゴケを食べている山馴鹿の中に、見張り役である”ヌガ”の姿を見つける。
橇を止め、オロッコの男が銃で山馴鹿を狙っていると、尾形がそれを制止して銃を構える。
銃撃は見事に”ヌガ”を仕留める。
見張り役を失い、オロオロしている山馴鹿の集団に向けて、尾形はすかさず銃弾を連続で撃ち込んでいく。
それらは全て山馴鹿の急所にヒットする。
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その後も尾形が次々と山馴鹿を仕留めていくのを見ていたオロッコたち。
マンガ!(すごい!)と快哉を叫ぶ。
残弾を打ち尽くした銃をキロランケに放り、弾を込めろとぶっきらぼうに指示する尾形。
そしてオロッコの手持ちの銃を受けとって素早く構えて、逃走していた山馴鹿の後頭部を撃ち抜く。
「『ベルダンM1870』か…単発の古い銃だが悪くない」
銃を見ながら楽しそうに口元を緩ませる尾形。
「すげえ~ 群れを全部倒しちまった」
白石は全滅した山馴鹿の群れを前に感嘆する。
「タリ ナリ ビウタンニュー ヤー ナードゥ シロ ガーム ワーダプッチラー」
(この男がいるとこの地から山馴鹿がいなくなる)
オロッコたちも兜を脱ぐばかり。
「さあ皮を剥がすのが大変だ!」
アシリパはマキリを片手に呟く。
「肉を運ぶのにも何往復もしなきゃならない」
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オロッコ料理
オロッコのテントに戻ったキロランケ達。
アシリパが何かの味見をしながら、馴鹿は味もユクと同じだと変顔で呟く。
そして尾形に、匙で掬った山馴鹿の脳みそを食わせる。
無言で咀嚼する尾形。
脳みそに味の違いがあんの? と白石が突っ込む。
白石がオロッコの奥さんが両手の掌で挟んだ棒を何やらくるくる回しているのに気付く。
飼馴鹿の乳をかき回して”アリ”を作ってるとキロランケ。
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「牛酪(バター)ってやつか…馴鹿だけど」
白石は早速出来た”アリ”を舐めてみる。
キロランケは”リペースカ”という麦粉を焼いたパンに”アリ”を塗って食べると美味いと説明する。
「ヒンナヒンナ!!」
アシリパは目を輝かせてリペースカを食べている。
キロランケは笑顔で、尾形は黙々とリペースカを平らげてく。
馴鹿の乳も甘くて濃いと、白石は椀で乳を飲みながら感心する。
「馴鹿と共に生きる民族だから食べるものも住む家もアイヌと全然違う」
面白いな、とアシリパ。
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キロランケはアシリパを見て笑ったあと、オロッコの奥さんを見る。
「贈り物がある ”チシポ”…アイヌの針入れだ」
「アヤー!! キター ゴチ!(まあ! 針ね)」
奥さんはキロランケから手渡された針入れを受けとり、満面の笑みを浮かべる。
キロランケはさらに、馴鹿の毛皮がたくさんあるから針も必要だろ、と続ける。
オロッコの女性にとっては針はとても貴重なものだと尾形、白石、アシリパに説明する。
『赤ん坊が死んでも泣かなかった女性が針をなくして泣いた』という話があるくらいなのだという。
白石がキロランケに、今日のことは全部予定していたことなんだ? と訊ねる。
さらにオロッコと接触した目的は何かと続けて問う白石。
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尾形は無言でリペースカを食べながら、白石とキロランケの会話に耳を傾けている。
「ビー シッタイ ハイワッダー サッシラム(頼みがあります)」
オロッコの男にキロランケが呼びかける。
ロシア入りの方法
翌朝、キロランケ達はオロッコの飼馴鹿の橇でロシアへ向かっていた。
前日、白石からの問いにキロランケは、ロシアに入国する為の旅券の申請が自分たちには出来ないのでロシアには密入国すると答えていた。
国境周辺はほぼ無人地帯なのだが、日本側、ロシア側の国境守備隊に見つかるのは避けたい。
そこで樺太を移動して生活している遊牧民族が国境を自由に行き来することが黙認されている点に着目し、オロッコに変装して国境を越えるのだとキロランケは白石たちに説明していた。
国境線を越えたのか問う白石に、キロランケは越えているはずだと答える。
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キロランケの成し遂げていたこと
北海道。
鶴見中尉は入院中の二階堂の部屋を訪ねていた。
「1881年…ロシア帝国の首都サンクトペテルブルクでなにが起こったか…知ってるか?」
二階堂に問いかける。
鶴見中尉は、ロシア皇帝アレクサンドル2世が手投げ爆弾によって暗殺された、と前置きする。
そして皇帝を暗殺することで大衆の価値観を変えて、ロシア政府に対して反乱を促そうとしていた反体制過激派組織『人民の意志』の犯行だと説明する。
皇帝が暗殺されて党員たちは捕まって処刑された。
しかし指名手配中の実行犯の男は捕まっておらず、今なお逃亡中なのだという。
その逃亡中の実行犯が、当時10代半ばの少年キロランケだった。
鶴見中尉はロシア側に対して前もって、近いうちにキロランケが樺太からロシアへと密入国することや、キロランケが国境を越える際、遊牧民族の力を借り、その中に紛れているであろうことを伝えていた。
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狙撃手の戦い方
シュパアアッ
一発の銃弾が、山馴鹿の橇を走らせていたオロッコの男の額を貫く。
「アンマー!!(父さん!!)」
力なく体を傾け、橇から振り落とされたオロッコの男に叫ぶもう一人のオロッコ。
尾形は直ぐにアシリパに橇の陰に伏せろと指示する。
停止した橇の上で尾形はアシリパを守るようにして座っていた。
「38式を装備してる奴をまず狙ったか」
肩にかけていたベルダン銃を構える。
「期間限定でベルダンと交換してて命拾いだぜ」
「かなりの距離から狙ってきやがった」
尾形は相手に関して、手練れの狙撃手だと呟く。
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第160話国境の感想
”人民の意志”
キロランケの属している”人民の意志”。
wikipediaに拠れば、ロシア帝国の反体制テロ組織。組織的テロリズムの草分けともいうべき存在である。人民の自由とも呼ばれる、とのこと。
謎の多かったキロランケの正体がまたひとつわかった。
8巻冒頭、土方がキロランケがロシアのパルチザンであると尾形や牛山らを前に話していたが、さらに詳しい設定が出てきた。
10代半ばで皇帝の暗殺を成功させた恐るべきテロリスト。そして反体制側からすれば英雄と呼ばれる男。
キロランケが爆弾を武器として用いていたのは伏線だったのか。
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スナイパー同士の戦い
手練れのスナイパーによる狙撃だと見抜いた尾形。
尾形はオロッコの使っていた銃を持ちたいという遊び心に従っていていたから不意打ちを避けることが出来た。
尾形の持っていた三十八年式の銃は長距離狙撃に長けている。
その持主が狙われたということは、尾形が直感した通り、スナイパーとしての知識があり、冷静。
まず間違いなく手強い相手ではないかと思う。
おそらくその敵と尾形は思考に似通った点がある。
スナイパー同士の戦いは緊張感に溢れた心理戦が期待できる。楽しみだ。
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鶴見中尉の不気味さ
鶴見中尉はキロランケが遊牧民族の助けを得てロシアへの侵入を図ることを見抜いていた。
しかもそれを前もってロシアに報告していたとは……。
鶴見中尉がロシアに齎した情報は正しかった。
そうなると、鶴見中尉はロシアから何か見返りが得られるのだろう。
こうして鶴見中尉はどんどん自らの力を高め、蓄えていく。
情報感度の高さ、情報分析の正確さ。
鶴見中尉の情報の扱いの巧みさを見る限り、やはり情報将校としての立場は彼の能力を遺憾なく発揮するポジションなのだろう。
いつ、どういうルートでロシアにキロランケの情報を流したんだろう。
疑問はあるが、それもいずれ明かされると期待したい。
まずは次号、スナイパー同士の対決だ。久々に尾形の戦いが見られる。楽しみ。
以上、ゴールデンカムイ第160話のネタバレを含む感想と考察でした。
第161話に続きます。