ゴールデンカムイ最新第276話エビフライネタバレ含む感想と考察。勇作本人の意思を意識する杉元。

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第276話 エビフライ

前話第275話の感想記事です。

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第276話 エビフライ

杉元は事前に替え玉だとバレたら胸の前で手でバッテンを作って合図するように菊田軍曹から言われていた。

食事を開始してすぐにバッテンを作りかける杉元。

(あいつもう合図しようとしてるぅ~)
二人の食事の様子を外の木に登って見守っていた菊田は狼狽していた。

両手にフォークを持って食事をしようとしている勇作(に扮した杉元)を見て、真面目だと聞いていたのにそのようにふざけるとは、と笑う花枝子。

杉元はすかさず、お互いの緊張を和らげようとしたのだと自らのミスをカバーするのだった。

帽子を脱がないのも緊張からかと言われ、脱いだ帽子を女中に預ける杉元。
「実家でも士官学校でも完全に和食でこういうところは慣れておりません」



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写真と実物で雰囲気が変わると感想を述べ、花枝子は生唾を飲み込む。

花枝子に勧められるままにエビフライを食べた杉元は、そのあまりのおいしさに笑みを浮かべる。

ここにはよく来るのかという杉元からの質問に、花枝子ははい、と答え、上流階級の家柄の友人ばかりなのだと答える。

杉元はその答えを聞いて、父が死んで以降、自分は人の家の猫の餌を盗み食いしていたとを振り返るのだった。

食事を終えて、菊田に退屈な男を演じてきたと報告する杉元。」

それを聞いて菊田はよしよし、と好反応を見せて、見合いは二度三度と行われるからと引き続き杉元にこの件を任せるのだった。



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お見合いを終えた花枝子は、杉元が感じていた感触とは全く逆の好印象を杉元に抱いていた。寡黙で自分の話を良く聞いてくれて、自分のことを否定しない。なによりも顔が良かったと女中の山村ハマ子に感想を喋り続ける。

お嬢様は面食いだから行き遅れるのだと、サクッと火の玉ストレートを投げるハマ子。

何度か会っただけで結婚するなど想像できないという杉元の呟きに、上流階級とはそういうもんさと答える菊田。
「誰もが恋愛を人生で一番大事なことに置いてるわけじゃねぇ 割り切ってんだろ」

杉元は故郷の二人の幼馴染のことを切り出す。

菊田は杉元から寅次が、梅子の心の中ではまだ杉元が一番だと言っていたが、にも関わらず寅次と梅子が結婚したことについて聞かされ、杉元の胸倉をつかむ。
妥協して寅次と結婚したから梅子は幸せなのかといいたいのか、梅子の何がわかると菊田はキレ気味に杉元に食って掛かる。
「女は好きな男を塗り替えるもんだよ 梅ちゃんがいつまでもお前のことを一番に想っているなんてそりゃ高慢ちきだぞ 梅ちゃんなめんなよ!?」

そして、二人に失礼だから、故郷に向かって謝れと菊田軍曹。



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俺が未練たらしいのか、と意気消沈する杉元に菊田は笑って、いやいいんだ、と杉元の首に腕を回す。
「男はみっともない生き物だから惚れた女のことはずっと胸にしまって時々思い出して想って良いんだ」

「だからこそ寅次の不安は男なら分かってやれ ふたりがいる故郷はキッパリ捨ててやることだな」

杉元は、はい、とすっきりした表情で返事をするのだった。

金子花枝子専属の女中ハマ子は右手を縦に上下させながら花枝子に話しかける。
「男なんてヤレる雰囲気出せば簡単ですから イキそうになったら足で挟んでズドンでオギャーです」

花枝子は、勇作に決めたと宣言する。
「絶対に逃がしたくない!!」

お嬢様なら余裕ですよ、とハマ子が賛同する。
「ズドンです」



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勇作の家柄は申し分ないのと、華族女学校から嫁をとる男性は女性を器量で選ぶので、自分もそうすると花枝子。
「従兄弟の兄弟も私が面食いなのをとがめますけどね 兄様だって樹料だけで選んで幸せそうにしてるくせに」

「あんなクリクリのくせっ毛の田舎娘…」

杉元は菊田と入った食堂でエビフライの味を思い出しならが、飯をかき込んでいた。
「エビフライ…美味かった でもだんだん腹が立ってきて 嫉妬ですよ!!」

東京は鐘があればうまいものが食える、と菊田。
「成り上がりな」

そもそも勇作は聯隊旗手を望んでいるのか、と杉元は菊田に問いかける。



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菊田は、自分の仕事は勇作の童貞を守り、令嬢の誘いをやんわりと断って、この事態を丸く収めることだと答える。

「軍隊へ行くよりも帝国ホテルでエビフライ食べていたいかもしれないですよね?」

杉元の質問に、余計なことを考えなくていいと菊田。

杉元は勇作に会いに陸軍士官学校を訪ねていた。

杉元は父が勇作に聯隊旗手になることを望んでいる噂があると切り出し、どうして息子に死ぬ確率が高い聯隊旗手を望むのかわからない。戦争など起こらないと高をくくっているのかと素直な疑問をぶつける。

勇作は、そんなことはありません、師団長の父が戦争は刻一刻と近づいていると言っていると答える。

旗手になりたいのかという杉元からの質問に、選ばれたら誇りに思います、と勇作。



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父に望まれたからその期待に応えたいだけではないのかと念を押すような杉元の質問も勇作は否定する。
「そんなことはないよ 何が言いたいんです? 一体何のつもりで呼び出したの?」

杉元は、あんたの本音を知っておきたいのさ、と勇作に鋭い眼光を向ける。

「日本のためにこの命をどう役立てるか考えなさいと言われてきました」

「父の信念も理解しているし 私も国を守るために最前線で戦うことが正しいと信じている」

本当に? と杉元は念を押すように訊ねる、
(あんたはその道しかないと信じているけど違う選択肢もあるんだ)

(俺たちはそれを隠そうとしてるんじゃないのか? どちらか選べと言われたら勇作はどっちを選ぶ?)

勇作は杉元にその帽子は菊田軍曹のものではないかと質問する。

ギクリとしながらも、違うと答える杉元。



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勇作は防止の前面にある小さな縫い目は、以前射撃訓練時に候補生が菊田軍曹を殺しかけた時に空いた穴だと説明する。

「貰ったんです」
まずいと感じ、敬礼をしてその場からゆっくりと立ち去っていく杉元。
「ごきげんよう さようなら」

もらった? と勇作。
「それは日露戦争で病死した弟さんの帽子だよ」

勇作と別れた杉元は、両手で持った帽子を見つめながら街中を歩いていた。
前の人物にぶつかり、帽子を落としてしまう。

帽子を拾い上げて杉元に差し出したのは鶴見だった。

その周りにいる宇佐美、尾形、月島も杉元に視線を集中させる。

鶴見から帽子を手渡された杉元は、ありがとうございました、と礼を述べる。



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感想

前回いきなり窮地に陥るも、普通に切り抜けた杉元。

面食いの金子花枝子には、多少テーブルマナーがなっていないところで、大した問題ではなかったようだ。

退屈な男を演じて、勇作として花枝子に嫌われる任務が上手くいったと思っていた杉元だったが、そうはいかなかったようだ。

足で挟んでズドンでオギャーってなんだよ(笑)。
あまりにもリズム感が良く、頭から離れない。
声に出して読みたい日本語がまた一つここに爆誕してしまった。

しかし杉元は任務をこなすうちに、果たして勇作本人は戦場に行きたいのか、花枝子と結婚して何不自由ない暮らしを望んでいるのではないかという疑念を抱くようになったようだ。

勇作のためという名目で依頼された行為。それによってもたらされるであろう未来は、果たして勇作本人が望むものなのか?



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戦場で旗を持つ役目にも、そもそも勇作本人の意思がどこにも無いから、杉元は馬鹿正直に確かめようとしたんだな。

勇作は戦場に立つ気満々だ。
そして、結局戦地で戦死してしてしまう。
果たしてそれは勇作はもちろん、望んでいたはずの花沢中将にとっても満足いく結果だったのだろうか……。

勇作本人は杉元に、最前線で戦うことが正しいと信じていると言ったが、父の教育が行き届き過ぎ且つ勇作本人が素直過ぎるだけな気がしてしまう。

しかし勇作が言っていた、病死したという菊田の弟の存在……。
前回菊田が杉元を見て脳裏に思い出していたけど、弟の帽子を被らせたのはやはり杉元に弟の姿を重ねているということなんだろうな。

菊田を誤射した訓練生って誰だろう。ちなみに咄嗟に思い浮かんだのは宇佐美上等兵の顔だった(笑)。



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花枝子の従兄弟が結婚した相手が『クリクリのくせっ毛の田舎娘』?

これは、いご草ちゃん生存確定……?

てっきり鶴見中尉が月島軍曹を意のままに動かすためについた嘘かもしれないと思っていたが、本当のことを言っていたということなのか。

もちろんいご草ちゃんと確定したわけではない。
しかし田舎から上流階級の家に嫁ぐケースなんてそうそう多くあるわけではない。
これはもう同一人物だと思って良いのではないか。

月島軍曹は鶴見中尉が語ったいご草ちゃんの顛末について疑っているはずだから、何かのきっかけで本当に彼女が幸せに生きていることを知ってくれたらなと思う。

ひょっとしたら、今後いご草ちゃんがきちんと登場する機会があるかもしれない。

以上、ゴールデンカムイ第276話のネタバレを含む感想と考察でした。

第277話に続きます、

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