第92話 変装
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人だかりが出来ている中心にいるのはインカㇻマッ。
子を背負った奥さん達に囲まれて、占いをしている。
お客さんを強く惹きつけている様子。
こういうところはさすが。
近くにいた行商にヒモ扱いされ、否定する谷垣。
インカㇻマッに豆菓子を買う金を無心するチカパシ。
谷垣は行商の男にアシリパと他三人の一行の情報を聞く。
夕張にいたあのガラの悪い三人かと行商。
ようやく4人の足取りを探る端緒を掴んだ谷垣ら一行。
やっぱりガラが悪いんだなぁ(笑)。
いい感じに印象残してた三人。アシリパさんは?(笑)
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軍都と呼ばれる旭川を迂回し、夕張を通過したなら
十勝へ向かったかもしれないと谷垣は予測を立てる。
「トカㇷ゚!?」大きな反応を見せるチカパシ。
谷垣はインカㇻマッに意味を聞く。意味はオッパイだという。
谷垣は、大声でトカㇷ゚を連呼して先行するチカパシに「やめなさい」と注意する。
インカㇻマッをチラチラ見ながらさらに連呼するチカパシ。
「インカㇻマッをチラチラ見るんじゃない」とさらに注意する谷垣。
野田サトル先生、谷垣をこういう風に使うようになったんだ(笑)。
真面目キャラだからこういうツッコミが光る。
もうすぐ樺戸監獄が見えてくる位置まできた一行。
尾形が鈴川に向かって言う。
「しかし拍子抜けだぜ。網走の脱獄囚にもこんなザコがいたんだな」
それを受けて鈴川。
「俺は詐欺師だ。頭を使う。
暴力で人から何かを奪うような野蛮な脱獄囚とは
一緒にしないでもらいたいね」
どうやら詐欺行為にも彼なりの美学があるらしい。
連続犯は、そういうものを持ち合わせていることがあるというのは
聞いたことがある。
アイヌの村を一個丸々乗っ取っていた凶悪犯罪者なわけだから
正直、意外な感じがしたのは事実。
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「相手の女も何だってこんなしょぼくれ親父に騙されるかね」
「米軍の大佐とか無理があるだろそんな嘘」
「変装は基本だ」動じずに言う鈴川。
「この姿はほんとうのオレじゃない」
「本当の俺なんていないけどね」
「権威を利用するのも大切だな」
「米軍大佐とか英国王室の血を引いてるとか」
「人は肩書のある者の言うことを盲目的に信じがちだ」
「現にあんたはおれがアイヌの村長であることですっかり騙されてたじゃないか」
「【思い込み】によって多少怪しいことがあっても都合よく解釈しただろ?」
ぐうの音も出ない杉元。
実際、一行の中で一番騙されてたのは杉元だった。
他の三人は程度は違っても疑う気持ちがあった。
怪しいと警戒出来ていた度合いはアシリパさん、尾形、牛山、杉元の順番だろう。
アシㇱパさんはさすがにアイヌの伝統の中で日々生活しているから
即違和感があったんだろう。
杉元はなまじアシリパさんを通じてアイヌの習慣などに触れていたため
多少の違和感よりまず敬意を持ち、失礼の無いようにという意識が
それに勝っていたためと思われる。
勘の鋭さや観察眼で尾形にそこまで劣るとは思えない。
ただ、尾形はスナイパーだから勝つことも考え辛いところではあるけど。
牛山は不敗の牛山だからいつでも悠然と構えていて
細かいことはそこまで気にしないタイプだからだと思われる。
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「悪い知らせがふたつある」と永倉。
「ひとつは……熊岸長庵は死んだ」
「え!?熊岸が死んだこと何で知ってる?」と杉元ら。
「あ?」
鈴川、永倉と似過ぎ(笑)。
杉元の「どっちがどっちだか」のツッコミ笑える。
多分、表情は特に鈴川の方が似せてる気がする。
第七師団の野営中を爆弾で襲おうというキロランケに
人数の観点からそれは避けて、
逃亡させた白石を追うのを諦めさせる方が良いと土方。
やることは白石が逃げられるように兵の気を逸らすことに決まった。
キロランケは結構血の気が濃い。
土方は案外冷静。
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家が崩れてお祖母ちゃんが下敷きになったから助けてと
キロランケが扮した村民風の男が呼びかける。
手を貸してくれる第七師団兵たち。
(いまだッ白石逃げろ)
脱出のための絶好の好機に
野次馬の女性にニヤニヤ見惚れてその場を動く気配すらない白石。
(白石ッ シライシーッ)
キロランケの心の叫び。
女性は兵たちに、そこはもう何年も廃屋だと教える。
驚く兵たち。
(失敗だッ)
逃げるキロランケ。
爆笑。
白石、やる気あんのか?(笑)
折角キロランケがいい仕事したのに。
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通れないからどかしてくれとやはり村民に扮した土方。
切られた後があると兵(木はおそらく土方が切り倒したもの)。
兵たちが作業にかかる。
(いまだ白石逃げろ)
白石、土方の願いむなしく逃げる気配するなく
おにぎりを食べる兵にひとくちちょうだいと言い続ける。
(シライシーッ)
その後も、何度も逃げる機会を作っても、
その都度、白石は猫と戯れたり立ちションしたりしてその悉くを潰す。
「あのボケ逃げる気ねえのかッ?」業を煮やすキロランケ。
冷静な土方。「この調子では旭川の第七師団本部へ着いてしまう」
「少し荒っぽい手段をとらざるを得ない」
白石の緊張感の無さ(笑)。
自分がどれだけヤバイ連中に連れていかれているか分かってない様子。
「自分はいくらでも脱獄できる」という自信の表れなのか。
それとも杉元から離れたいという無意識が成すものなのか。
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子供を相手にしている派手な豆菓子売りを指さして
買っていい?と兵に聞く白石。
白石、豆菓子を買うと豆菓子売りの男の顔を見て土方と気づきギョッとする。
土方はその場を太鼓を鳴らしながら去る。
白石、豆菓子の包み紙に「カムイコタン 吊橋」の文字を発見する。
キロランケ、何かを作りながら土方にカムイコタンに纏わる昔話をする。
何をしても止められないのにカムイコタンの底なし沼に沈めたら
戻ってこなくなったという人食い刀イペタㇺという話を聞き、
土方「私が底なし沼から這い出てきたイペタㇺとなろう」。
「カムイコタン 吊橋」とは何なのか?
強硬策をとることを白石にあらかじめ伝えるもので、
その注意を促すものだろう。
一体どんな方法で白石を助け出すのか。
キロランケも何かを準備している様子。
土方が残した「カムイコタン 吊橋」のキーワードを思い出し緊張感を高める白石。
吊り橋の渡った先にフードマントを被った人影。
橋を渡り切ろうとしていた第七師団と白石の前で土方は刀を抜いた。
橋なら一度に多人数を相手しなくて済むけど、
その場合、白石の無事は保障されない。
多分もっと他の方法だろう。
次が楽しみ。
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