ゴールデンカムイ最新第299話許しネタバレ含む感想と考察。鶴見中尉に謝罪するソフィア。

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第299話 許し

前話第298話あらすじ

鶴見中尉から逃げるアシリパを救ったのは杉元だった。

合流した白石の提案で北口に向かって馬を走らせる。

北口に到着した杉元たちは奮戦しているソフィアに脱出を促す。
しかしソフィアはその場に残り、アシリパたちの脱出を支援すると主張するのだった。
「ここ止める アシリパ 安全な場所へ」

「アシリパ ウイルクの愛する娘」
遠ざかる杉元たちに向けてソフィアが叫ぶ。
「でも…未来はあなたが選んで!!」



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そして再び銃を撃つソフィアだったが、別の敵に銃の照準を合わせた瞬間、動きを止める。
その敵は鶴見中尉だった。ソフィアは鶴見中尉の姿に、かつての長谷川を見ていた。
引き金を引けず、硬直したソフィアに対して、鶴見中尉は躊躇いなく二発の弾丸をソフィアの腹部に撃ち込むのだった。

第七師団兵が、北口から逃げようとしている杉元とアシリパが乗る馬の足を狙撃する。
バランスを崩し、馬から投げ出されるアシリパ。
杉元は慌ててアシリパに手を差し伸べるが間に合わない。

アシリパは権利書を入れた矢筒を持ったまま、堀に落下していく。

その時、何者かが矢筒を掴み、アシリパを堀への落下から救う。

それは、馬に乗った谷垣だった。
「これでフチに恩を返せる。」

第298話の感想記事です。

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第299話 許し

土方が北に逃げたという報告を受けて、月島軍曹は馬で北口に向かう。

土方と牛山はすでに馬で五稜郭から出て、逃亡に成功しつつあった。

夏太郎を見たかと牛山に訊ねる土方。
牛山は、夏太郎も白石の合図について知っているので、来ないということは…と答える。

永倉は五稜郭内で土方を探していた。

第七師団兵の一人が、永倉を死角から銃で狙う。

その兵を背後から銃の持ち手で殴る夏太郎。

堀に落下しそうになったアシリパを救った谷垣。

「谷垣源次郎!? なんで…」
驚愕する杉元に谷垣は、いいから走れと呼びかける。



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数分前、谷垣は、赤子を抱くインカラマッと一緒に函館の街で、逃げようとしているお婆さんから五稜郭で日本軍とロシア軍が戦争しているらしいという情報を聞いていた。

そこに、馬に乗った永倉が通りかかる。

「まさか……五稜郭にアシリパたちがいるのか?」

谷垣の問いには答えず、永倉は短く一言だけ返す。
「来るなッ」

永倉のただならぬ様子と、その一言で、おおよそのことを察した谷垣とインカラマッは見つめ合う。

インカラマッは、顔を伏せた谷垣が何を考えているのかわかっていた。

(またフチに助けられた オレばっかり…)
谷垣に抱えられたインカラマッはそう呟いた谷垣の苦渋に満ちた表情を見ていた。

「行ってあげてください あなたが役目を果たして自分の過去にケリをつけてくるまで待ってます」

谷垣はその言葉を噛み締めるように目を閉じると、すまんインカラマッと一言謝罪する。
「必ず戻る!!」



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谷垣に救われたアシリパは、遠ざかっていくソフィアの様子を気にして背後に視線を向ける。
「ソフィアが…!!」

鶴見中尉は倒れたソフィアのすぐそばに立ち、見下ろしていた。

ソフィアは胸からウイルク、キロランケ、自分が写った写真を取り出して声を絞り出す。
「私達さえ 来なければ… ごめんなさい」

ずっと苦しんでいたんだね、とロシア語で話しかける鶴見中尉。
「キミを許すよ」

ソフィアには、そう言った鶴見中尉が、かつての優しい目をした長谷川に見えていた。
ハァ…と安心したように目を閉じる。

鶴見中尉は立ち上がり、ソフィアの胸に銃弾を三発撃ち込む。

即死するソフィア。銃弾いずれもソフィアの胸にある写真のウイルクを撃ち貫いていた。



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鶴見中尉はソフィアを見つめて呟く。
「キミのことは許した」

銃声で何が起こったかを理解したアシリパは、谷垣の背で泣き叫ぶ。

馬で駆け付けた月島軍曹の背に乗り、アシリパ達を追う鶴見中尉。
脳から汁を流し、狂気の雄叫びを上げる。

谷垣とアシリパ、そして杉元は白石の操る馬に乗り、五稜郭からの脱出に成功しつつあった。

尾形は、木の枝に座り、谷垣とアシリパを双眼鏡の視界に収めていた。
「ははッ」
尾形は南の港に駆逐艦があったことから、五稜郭から逃げるとすれば東、もしくは北だとヤマを張って潜んでいたのだった。

そしてヴァシリもまた自分と同じくどこかでアシリパたちを見ているなら、自分が動くと期待しているはずと読む。

(この一発は何を撃つ一発か…)



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感想

インカラマッも函館に来ていたのか……。
永倉に来るなと言われてもフチへの恩返しのためにも危険な戦地に突っ込んでいく谷垣もすごいが、そんな谷垣の意を汲んで気持ちよく送り出すインカラマッも強いわ。

というか、産まれたばかりの赤ちゃんも連れてるじゃないか……。
赤ちゃんの髪がイガグリかってくらい逆立ってて笑った。いるいるこういうタイプの子。
剛毛なのかな。間違いなく谷垣の遺伝だわ。

しかし夏太郎生きてて良かったし、何なら永倉の窮地を救ったわけで良い仕事をしたわけだけど、夏太郎のことを気にする土方が心配だな……。
まさか、独りで夏太郎を救いに五稜郭に戻って、撃たれたりとかやめて欲しいわ。
頼むからそのまま逃げて欲しい。これ以上犠牲者出ないでくれ……。



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そしてなんといっても、今回はソフィアの最期が印象に残った。
自分たちのせいで鶴見中尉の妻フィーナ、そしてまだ赤ちゃんだった娘のオリガまでも巻き込んでしまったことをずっと悔いて生きて来た。キロランケ、ウイルク、自分が写った写真を見る度に思い出し、苦しんでいたのだろうか。
常に長谷川のことを忘れなかったからこそ、風貌がすっかり変わっている鶴見中尉を一目見て、長谷川だと理解できたんだろうな。

そのまま放置でもソフィアは亡くなっていただろう。鶴見中尉の追い打ちは介錯とも言えるのだろうが、しかしあまりに躊躇が無さすぎるのと銃弾を撃ち込み過ぎで、残酷という印象は拭えない。
鶴見中尉にしてみれば許しのつもりなんだろうけど、やはり現在の鶴見中尉の狂気の根源が、フィーナとオリガを失った怒りと憎しみにあるんだろうなと思った。
3発の銃弾が全て写真のウイルクを撃ち抜いている。ソフィアは許したが、ウイルクは……ということなのか。ウイルクはもうこの世にいないが、その愛娘はすぐそばにいる。
果たしてアシリパさんは、月島軍曹の駆る馬に乗って追跡してくる狂気の鶴見中尉から逃れられるのだろうか。

アシリパさんと一緒の馬に乗って逃げている谷垣が心配になってくる……。
まさかインカラマッと赤ん坊を残してやられたりしないよな……。



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この緊張感に加えて、久々に登場した尾形……。

尾形が次に放つであろう一撃は、五稜郭から離れていく誰かの足を確実に止められるし、何なら直接命を奪うことが出来る。

尾形もまた鶴見中尉とはまた違った形で、アシリパに対して複雑な想いを抱いているようだから、まさか谷垣を撃って、逃亡の足を止めるのか。
それともアシリパを鶴見中尉に殺させないために、鶴見中尉か月島軍曹を撃つのか。
因縁の強さで言えば、杉元への一撃でもおかしくない。杉元がやられたらアシリパさんは谷垣の背から飛び降りて助けにいくだろう。

次に尾形が一撃を放つとすれば、その銃弾が誰に向けられたものであっても状況が一気に変わる。

そして、どちらを撃つにせよそれはヴァシリとのスナイパー対決の火蓋を切る一発となるだろう。

果たして尾形の選択は……。

以上、ゴールデンカムイ第299話のネタバレを含む感想と考察でした。

第300話に続きます。

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