第93話 カムイコタン
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捕まった第七師団兵により吊り橋に連れていかれる白石。
その視線の先には刀を抜く土方の姿がある。
(オイオイ嘘だろ?)
(吊橋の上とはいえこの人数の第七師団相手に刀で勝負するってのか?)
その瞬間、剣を走らせ、橋を支える綱を片方切る土方。
橋は傾き、白石や第七師団兵たちは何名か投げされる。
橋の入り口から見下ろす土方。
「な……このクソジジ……」
白石は、叫びつつ最深部70mの、
神居古潭を流れる急流石狩川に落ち、流される。
「綱が切れて何名か落ちた!!」
「戻れッ 助けるぞ!!」
第七師団は白石の事を気に掛ける間もなく混乱。
土方鋭く、そして荒っぽいなぁ。
相手の人数を考えると無茶しないととても目的は達せられない。
白石がんばれ。
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「死ぬッ助けて誰かッ」
川の水を口に含み、うがいをするかのように叫ぶ白石。
そこへアイヌの木皮船ヤㇻチㇷ゚に乗ったキロランケが近づく。
この救出作戦の実行前に作っていたのだった。
場面はキロランケが作戦前に木皮船を作っているところに飛ぶ。
「アムール川でもそうやって木皮船を作ったのかね?」
傍らの土方が問う。
「どうして故郷を捨て北海道へ戻ってきた?」
「それとも…帝政ロシアに追われてきたのかな?のっぺらぼうと」
否定も肯定もしないキロランケ。
「のっぺらぼうの本当の名前は知っているか?」
キロランケと土方の頭上に雨が降り始めた。
キロランケの核心をつくような土方の問い。
土方はどこまで見通しているのか。
深謀遠慮の土方。底が知れない。
否定も肯定もしないキロランケもまた何を隠しているのか。
そしてその目的は何なのか。
江渡貝の館で最後の晩餐のパロディ絵の時にユダの位置にいた男の今後。
気にならないはずがない。
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場面は再び石狩川。
「おわ~」
息も絶え絶えの白石。
「シライシーッ」
救うために木皮船を操って近づいていくキロランケ。
ここで白石がキロランケに気づく。
「キロちゃん!?」
石狩川を行くキロランケの左の川岸には第七師団兵が漂着していたり、
まだ流されていたりしている。
まだキロランケには気づいていない。
キロランケ、白石に向けて船をこぐための棒の先を掴ませるように伸ばす。
「速く掴めッ」
腕を縛るロープを解こうとする白石。
「離すなッ」
川岸に揚がった兵士が流されている兵士が揚がるのに協力している時、
キロランケと目が合う。
「やべ…」
キロランケ焦る。
「がぼがぼッ」
急流に流されながらも必死でキロランケに向けて手を伸ばす白石。
「シライシ頑張れ!!」「もう少しだ手を伸ばせッ」
「来い白石ッ!!」
白石がもう少し手を伸ばせば届く位置にキロランケが来る。
手を伸ばそうとする白石。
その刹那、夢で杉元に背中をめった刺しにされた場面を思い出す。
呆然とする白石。その手はキロランケに向けて伸びない。
流木が白石の後頭部を軽く打つ。
白石はその流木を小脇に抱え、
急流を先行していくキロランケを見送るのだった。
ここでトラウマが発動したか。
杉元本当に鬼神のような強さ、容赦の無さだから
それを間近で見てきた白石からしたら
とんでもない恐怖なんだろう。
トラウマに囚われる白石は見ていてつらい。
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「ぜえッぜえッ」
白石は何とか川岸にたどり着いていた。
待ち構えていたように第七師団兵がいる。
白石は、茫然と激しく息をつくのだった。
とりあえず助かったけど、第七師団に結局捕まるのね。
これで変わらず囚われ身へ。
場面は転換し、旭川25キロ手前の深川村。
「おそらく白石はいまごろは旭川へ着いてしまっているだろう」と土方。
「アイツが勝手に脱出できたとしても」
「いつになるかわからないものを我々は待っているわけにもいかない」
「そもそも脱出できるかどうか…」と永倉。
「脱獄王とはいえ監獄とは違うんだ」
「どんな扱いを受けているか」
「今この瞬間皮を剝がされているかも」と家永。
前も言ってただろそれ(笑)。
家永怖いよ。
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「お前、第七師団だろ?」「俺はいま脱走兵扱いだ」尾形は拒否。
「キロランケは?元第七師団だろ?」と杉元。
「俺はカムイコタンで顔を見られた」
皆の脳裏に白石の顔が思い浮かぶ。
思い出す白石の顔がいずれも超ムカつく顔で笑える(笑)。
まぁ……
いいか……(助けなくても)
答えは一致する。
「あいつの入れ墨写してるし」と牛山。
ひどすぎる(笑)。
「いや……」
「俺は助けたい」
一人助ける意思を示す杉元。
「この詐欺師を使おう」
杉元は鈴川の頭を掴む。
杉元、簡潔で、超かっこいい。ただ、助けられなかった遠因は杉元なのが気になる。
救出作戦が成功したら白石カミングアウトして謝りそう。
杉元は許してくれるはず!!
以上、ゴールデンカムイ第93話のネタバレを含む感想と考察でした。
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