第87話 お行儀
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理髪店の入り口に立つ店主に「なぜアイヌのふりしてんだい?」と
声をかけられるアイヌの服を着た男。
それは、インカㇻマッと連れ立って歩く谷垣だった。
店に招かれた2人は杉元、アシリパ、牛山、尾形の行方を尋ねていた。
玄関の外を指差し店主「あれ? そこにいる子は違うの?」
それはかつてコタンで顔を合わせた子供、チカパシだった。
懐かしい。
野田サトル先生、子供のかわいさの描き方上手いと思う。
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家族が心配しているだろうからコタンに帰れという。
それに対して、
家族はみんな死んでしまって故郷で待っている人はいない。
だから連れてってくれとチカパシは言う。
黙っていたインカㇻマッ「いいじゃないですか」と谷垣を諭す。
占いでもチカパシを連れていくのは吉であり、
家族のフリをすれば怪しまれないと言う。
そして、ついていくために
複雑な家族設定を持ち出すチカパシ。
簡単にすることを提案し、ついてくる事を許す谷垣。
新たに提案する設定では谷垣「隣に住んでる金玉がでっかいひと」。
「他人だそれは」とすかさず無表情で突っ込む谷垣。
谷垣面白いじゃないか(笑)。
谷垣は今後どう話の本筋に絡んでいくんだろう。楽しみ。
インカㇻマッの怪しい感じもグッド。
話をうまいことかき回してくれそうな位置にいると思う。
占いも良く当たるし、さりげなく、結構重要なポジションだと思う。
今はそれほどでもないが、今後、彼女が話の核心に絡みそう。
あと、チカパシはさりげなく
インカㇻマッのおっぱい触ってもOKな家族設定作ろうとしていて笑える。
谷垣の「隣に住んでる金玉のでかいひと」ってなんだよ(笑)
前々設定になってないだろそれ。
あと、インカㇻマッはチカパシの言うおっぱい触っても全然怒らないお姉ちゃん役を
否定せずむしろ「面白い」とニコニコして、拒絶しないんだよなぁ。
冗談のわかるいい女だと思うよ。
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村の中央の子熊を飼う檻の中は成長し切った熊の身体でぎゅうぎゅうに満たされていた。
本来の正しい扱いを知っている杉元は「いつからあのままなんだ?」とコタンの男に問う。
熊の成長が早く、大き目の檻を作ってうつすところだったという。
杉元偉いな~と思う。
アシリパを通じて、アイヌの文化をしっかり学んで忘れない。
アイヌへの敬意が感じられていいね。
アイヌの家を訪問する際の作法を牛山、尾形に教えながら行う。
招かれた家の中で、村長を上座に家族らしき人たちと車座になる杉元ら。
村長が儀式のように手を動かす。
それを真似するようにと杉元は牛山と尾形に言う。
「ムㇱオンカミ」アシリパが唐突に村長を指さして言う。
ポカーンとなる一同の中で村長の家族の中の女性だけが噴き出す。
なぜ噴き出したんだろう?
ここ、さりげないシーンだが何か秘密が隠されている。
とても違和感があるシーン。
ムㇱオンカミとはなんなのか?
アイヌ語で何を意味するのか。
アイヌ人にしか分からない暗号なら、
アイヌを名乗るこの男たちも分かるはず。
ってことは、この男たちはアイヌではない可能性が?
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駄賃を上げて案内をさせていると答える杉元。
エクロクが家族を紹介しているとアシリパ再び失礼を演じる。
「オソマ行ってくる!!」
「ちょっとアシリパさん!我慢出来ないのか?」と杉元。
「出口まで来てる!!」とアシリパは外へ。
「すみませんね、普段は礼儀正しいんだけど……」
おかしいなと思いつつ、アシリパのフォローをする杉元。
駄賃を上げて案内させているという設定は自然だと感じた。
確かに込み入った事情だし、説明できないってのもあるけど。
あと、杉元は本当に面倒見いいな。
杉元のアシリパさんに対する感情は、もはや保護者のそれじゃん(笑)。
アシリパさんかわいいし、無理もないけど。
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息子らしき人物に便所の位置がわかりにくいからと案内に行かせる。
アシリパは熊の檻の前に来ていた。
あまりのひどい待遇に熊に同情していると
背後から唐突に口を塞がれるアシリパ。
アシリパさん!?
コタン全体に漂う奇妙な違和感が今、形を成してアシリパに襲い掛かる!
ふいうちだし、アシリパさんはどっちかと言えば遠距離攻撃タイプだし、
大人に力づくで来られたらキツイな。
杉元、尾形、牛山! 気づいてくれ!
「ムㇱオンカミってどういう意味だ?」と尾形。
村長もエクロクも答えない。
「もしかして分からんのか?」
さすがは尾形。追い込み方がたまらん。
女だけが噴き出し、男たちは何の反応も示さなかったことに違和感を持ったんだと思う。
意味を持つ言葉だから受けたわけだし。
核心をつく質問で気持ちいいね。
問われた二人もおっかない顔で固まっている。
これはいよいよ怪しさに気づいてきたか。
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他の家に運ばれる。
「その子はどうしたんだ?」
「この子……見張っててくださいね」エクロクの息子が言う。
「熊岸さん」
そこには樺戸で外役中に逃げて射殺されたという熊岸の姿が。
「なんでアイヌのふりをしている?」と
猿轡を口を動かして解いたアシリパが問う。
ここで熊岸登場!
土方、永倉らは熊岸の死を聞かされていたのに
素晴らしい、でもある意味最悪のタイミングで会えた。
これで刺青人皮の判別が出来るか?
良い引きで終了。
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