ゴールデンカムイ第86話昔の話をしようの感想(ネタバレを含む)と考察。共に新選組として幕末を戦った土方と永倉の再会。

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第86話 昔の話をしよう

ゴールデンカムイ第85話恋路いくとせの感想(ネタバレを含む)と考察。監獄から監...
第85話 恋路いくとせ前回第84話の感想記事は上記リンクをクリックしてくださいね。白石が演じる恋愛一大叙事詩。まだ見ぬ女を求めて脱獄を繰り返した先に得たものとは。熊岸の描いた宮沢というシスターの絵を見てから彼女への思慕の念を抑えられずとうとう樺戸集治...

前回第85話の感想記事は上記リンクをクリックしてくださいね。

土方と永倉の回。新選組からの強い関係性を感じさせるやりとり。

犬童四郎助

樺戸集治監の典獄、犬童四郎助(イヌドウシロスケ)と相対する永倉。

20年も出入りしていたのに土方がいることをずっと黙っている。
犬童を酷いひとだと詰る。

永倉、土方両氏は箱館戦争の前に袂を分けたと聞いたと犬童。
「関係のない者に囚人の情報を明かす必要はない」厳然とした態度で答える。

犬童が箱館戦争で新政府軍にいた実の兄を亡くしていることを指摘する永倉。
「その恨みあったにせよ…」狼狽した表情を隠せない永倉。
政府にも隠し処刑することもなく幽閉し続けた意図を問いただす。

「すべてを奪って無意味に生きながらえる人生」
「土方歳三にとって……それが一番堪えるだろうということなのか?」

光が消えるのを待っている」と犬童。

犬童四郎助

奴の眼から光が消えたら」一向に表情を変えることはない。
「吊るしてやる」

犬童は、土方のような男が許せないってことなんだろうか。

徹底して叩きのめして満足してから殺そうというのは残酷な発想だ。

よほどの恨みが無いと出来ないだろう。

逆に言えば、監獄の過酷な環境に長年いながら
まだ眼から光が消えてないということ
だ。


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土方恐るべしと言わざるを得ない

「……会わせてくれ」
永倉、懇願する。犬童はそれを拒否。

永倉、半ばその答えを予測していたのか。
「あんたは今年いっぱいで網走に転属だ」
その後にまた来る、と踵を返そうとする。

犬童が言う。「土方は網走に移送する」

永倉静止して。
「……まさに【鬼典獄】だな」
「規律の鬼ならまだしも復讐の鬼とは……」

永倉、犬童の部屋から出てドアを閉める。

次の瞬間再びドアを開ける永倉。

怒る永倉

「今すぐに面会させんと頭カチ割るぞ」

永倉、老いても若いころの気性は残っているんだな。

一回は退散したものの、
やはり抑えきれないものがあったということなんだろう。

老いて普段は見せない激しい気性。
ここぞという時に、まるで刀のように抜く。

正直、男としてかっこいいと思った。


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「先生ッ」看守たちが永倉を必死に制止する。

暫く騒ぎは続くが永倉は犬童の部屋を連れ出される。
「その死に損ないを連れていけ」と犬童。
「門の外に捨ててこいッ」

看守を詰りながらも、
彼らに両手両足をそれぞれ持ち上げられて
なすすべもなく運び出される永倉。

「先生……お静かに」看守長が永倉を先導しようとする。
「ついて来てください」

「あちらの独居房にいらっしゃいます」
「お話は10分ほどならなんとか……」

「……看守長殿」永倉は帽子を脱ぐ。
「恩に着る」

看守、話が分かるね。

永倉にはもちろん、囚人として接しているとはいえ
土方にも一定の敬意を払っての行動だと思う。

かっこいいシーンが続く。


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永倉は案内された部屋の前に立った。

「ガムシンか?」

ギクッとする永倉。
「この歳になってそのアダ名で呼ばれるとは」

「慶応4年だったかな…最後に会ったのは」

「鳥羽・伏見の戦いで新選組が散り散りになったあと
江戸へ下って再開した時でしたね」

「土方さんと一緒にいた近藤さんに」
「俺の家来になるなら同志にすると暴言を吐かれた」

それで新選組を見限ったという永倉。
続けて、近藤と対立しても新選組に尽くしたのは
土方がいたからだと告白する。

気持ちが若いころに返った永倉。
若いころの姿で扉越しの土方に相対する。

「どうした永倉新八」ニヤリと笑いながら言う土方。
「歳をとって丸くなったな」

「あなたが近藤さんから庇ってくれなければ私は何度腹を切らされていたか」

永倉、本当に土方が好きなんだな。

男が男に惚れるっているのはこういうことだと思う。

こういう関係性を築けるのは羨ましい。


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「お前は女遊びが過ぎたからな」

「女遊びはあんたが俺に教えたんでしょうかッ」

若いころ、一緒に馬鹿をやったり、
剣術、放浪、女好きで俺とお前は似ていた、と土方。

土方のアダ名、バラガキの由来は「茨のように乱暴なガキ」
永倉のアダ名、ガムシンの由来は「我武者羅な新八」

お互いに由来を言い合いお互いにからかい合う。

こういうのは良い。

若いころの気持ちを思い出すだろうな。

身のある青春を歩んできた二人の会話って感じ。


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お前は気性が荒くて馬鹿だが……剣筋だけは美しかった」と土方。
美しいものは残すべきだ」それを受けて永倉、過去のけんか別れは
永倉を死地に追いやらないようにするために
わざと永倉を怒らせる芝居を打ったからではないかと
土方に長年自問自答してきた疑問をぶつける。

いや……お前が馬鹿で嫌いだっただけだよ
若いころの姿で土方が答える。

回想終了。場面は焚火の前での野営に戻る。

土方と永倉以外の三人、白石、家永、キロランケは寝ていた。

永倉が土方を認めていたのは分かるけど、
土方もまた永倉をしっかり認めている。

土方と永倉の強い絆を感じる。

こういう昔話に花を咲かせるのはかっこいいと思う。

場面は移って杉元、アシリパ、牛山、尾形の一行。

「なぁアシリパさん…」と杉元。
「やっぱどこかで土方に会ってないかな?」
「どうもあの顔に見覚えがあるんだよな…」

アシリパは大の字で寝る牛山の腹の上で寝ていた。

傍らの草が揺れるが出てきたのは尾形だった。

尾形ぁ~……。どうした?(笑)。

この様子はまるで夜行性動物だ。

そりゃ、アシリパさん風にからかいたくもなる。

そして来る衝撃の展開。


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「熊岸長庵が死んだ?」

樺戸監獄の典獄、大島の前に立つ永倉と家永。
驚きを以って永倉が問う。

昨年の春に外役中に脱獄して射殺されたという。

前々回、84話で白石が外役中の脱獄は下策だと根拠を挙げて明確に否定しており
熊岸は積極的に、そして真剣にその講義を聞いていたのだから
読者としては、その熊岸の最期の様子には何か違和感を覚える。

あと家永かわいい。

熊岸に刺青の真贋を判別をさせる策が消えた一行は
町で杉元を待つことに。白石は外役中に逃げたという熊岸に「バカだなぁ熊岸ちゃん」とあきれる。

やはり網走に向かうしかないのかとキロランケ。

それを受けて、土方は樺戸で世話になった、
今は網走監獄にいるはずの犬童に
お礼参りするのもいいかもしれないと口にする。

白石は何も疑問に思わないのか。

土方の気性は若いころそのままだと思う。

犬童との対決は今後あり得るんだろうか。

ライフルをバンバン撃ちつつ
兼定を一撃必殺の気合で振り下ろす土方の姿は
想像するだけで痺れるものがある。

ロマンだね。


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ここで場面は再び杉元、アシリパ、牛山、尾形の一行。

コタンで休ませてもらおうと提案するアシリパ。

出てきた村の人間は日本語が巧い。
若いころに、砂金掘りをしていた和人を相手に仕事をして習得したという。

砂金掘りをしていたことがある杉元は納得。

牛山、村の中央に妙なものをみつける。

杉元は子熊の檻だと答えるが、そのただならぬ様子に驚く。

その檻は明らかに熊の体の大きさに合っていなかった。

ミチミチ、ギシギシと音を立てて、檻は不気味に蠢いていた。

檻怖い。この感じだと、中の熊は、かなり体が大きくなっているように思える。

今にも弾け飛びそう。

もし出てきたなら怒りにまかせてあらゆるものを破壊しそうな雰囲気を感じる。

この熊が出てくる場面はきっと見られるだろう。

それが救助なのか、それとも戦いの始まりなのかは分からないが……。

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