ゴールデンカムイ最新第246話 アイヌの偶像ネタバレ含む感想と考察。蝦夷共和国構想を語る土方。

スポンサーリンク

第246話 アイヌの偶像

前話第245話 再会の街あらすじ

牛山VS上エ地

牛山に気付いた上エ地.

立ち上がると、女性がいると牛山の気を逸らすために叫ぶ。

一瞬気をとられる牛山だったが、逃げ出そうとした上エ地の髪を掴むと、そのまま振り回して地面に叩きつける。

もう一度叩きつけようとする牛山。
しかし上エ地の髪が千切れて、今度は背中から落ちるのだった。

上エ地は必死になって牛山の攻勢を止めるべく説得を試みる。
埋蔵金に関わるすごいものを見せると言われても、牛山は構わず上エ地の足を掴んで家の壁に投げつける。

壁が抜けて、家の中に放り出された上エ地は牛山に捨て台詞を吐くと逃走を開始するのだった。

上エ地を追う牛山。
壁ごとぶち抜いた扉を開けて、入り口をくぐり、きちんと戸を閉めると、再び上エ地を追う。

土方と門倉はそんな二人の姿を目撃していた。



スポンサードリンク



再会して即戦闘

杉元たちはレストラン水風亭で食事をしていた。

そこに、牛山が体当たりで吹っ飛ばした上エ地が壁を破り、レストランの入り口から外へと転がっていく。

「お嬢! また会ったな」

「〇〇ポ先生~ッ」
牛山との再会に喜ぶアシリパ。

壁を破って現れたのが牛山だと気付き、驚く杉元。
その破壊された壁に何者かの気配を感じる。

それは刀に手をかけ、ライフルを構えようとしていた土方だった。
土方は一言も斜ることなく杉元に向けてライフルを撃とうとする。



スポンサードリンク



杉元は傍らの椅子をライフルの銃身に叩きつけ、銃弾をかわしていた。
そして素早く銃剣を抜くと、土方に真っ直ぐ突き出す。

左上腕部を貫通させてガードする土方。
右手で刀を抜き、杉元を攻撃する。

しかし杉元は素早く抜いた銃剣で、刀の斬撃を防いでいた。

杉元の腹を蹴る土方。
距離をとりつつ、ライフルのレバーを引いて排莢し、次弾を撃てるように準備していた。

吹っ飛んだ杉元はテーブルにぶつかって床に倒れる。
ちょうど倒れたテーブルが土方の次の発砲を防ぐ盾になっていた。

杉元は銃に着剣し、土方にテーブルを投げてから、銃剣を構えて突進する。



スポンサードリンク



銃剣をかわす土方。
しかし杉元は間髪入れず、銃床で土方を殴りつける。

土方は殴られつつレバーを引き、次弾を抜け目なく装填していた。

「もうやめろッ ふたりとも死ぬには惜しい」
二人の仲裁のため、牛山が杉元に背後から抱き着く。

それに同意し、二人に戦いをやめるよう呼びかける白石とアシリパ。

杉元と土方が睨み合う。

杉元は土方を睨んだまま、ううう、と唸ると、牛山を背負い投げで頭頂部から落とすのだった。
「おるああッ」

しかし平気な顔で立ち上がる牛山。
「どるあッ」
おかえしとばかりに杉元のコートを掴んでぶん投げる。



スポンサードリンク



第245話再会の街振り返り感想

即バトル

牛山と上エ地という意外な戦いがあったかと思ったら、今度はいきなり杉元vs土方。そして仲裁しようとした牛山と杉元が戦うことに……。

あまりにも目まぐるしい展開だ。アクションの連続で最高。勢いがあって良い。

しかしなぜ網走監獄以来顔を合わせていなかった杉元と土方がいきなり戦いを始めたのか。

網走監獄で尾形に頭を撃たせたことで、すでに両者は対立していたということか。

杉元が自分を許さないと思って、やられる前にやろうとして杉元を先制攻撃したのかなと思った。
い。

その後仲裁に入った牛山が杉元と柔道始めるのは熱くなった。

これが、あのホテルでの戦い以来の第二ラウンドになるわけだ。

杉元の背負い投げも見事なら、その後の牛山の肩車っぽい背負い投げも達人感がヤバイ。

これ、来週どうなるんだろう。二人の超接近戦が続くのか。それとも両者が矛を収めて、情報交換となるのか。

ひょっとしたらこの札幌でまた手を結ぶ……なんて可能性もゼロではない?



スポンサードリンク



上エ地に逃げられてしまった。

牛山との戦いの様子から、どうやら上エ地には接近戦での戦いの能力に乏しいようだ。

しかし卑劣なクズである上エ地は接近戦より、むしろ罠を仕掛けたり、卑怯な戦い方に特化していそうな印象を受ける。
牛山のような屈強な戦士をも仕留める搦め手があったら怖いなと思った。

なんにせよ、このまま上エ地が終わるとは思えない。

杉元VS牛山や、土方との戦いがどうなるのかなど、続きが気になる。

ゴールデンカムイ最新第245話再会の街ネタバレ含む感想と考察。牛山VS上エ地! 戦...
第245話 再会の街前話第244話 小樽上陸あらすじ上陸ロシアのとある町。スヴェトラーナと岩息は、ソフィアから日本兵とアイヌの女の子を見なかったかと問われていた。会ったわ、とスヴェトラーナ。岩息に、アシリパだっけ、と同意を求める。ソフィアはアシリパはどこ...



スポンサードリンク



第246話 アイヌの偶像

集まる

床に手をつき、牛山の投げによる床への直撃を回避する杉元。

牛山の髪を掴み、顔面に膝を叩きこむ。
しかし牛山は鼻血を吹きつつも、まるで表情を変えない。

杉元は牛山に押され、もつれあう形で水風亭の入り口から出る。

「牛山さん!!」
牛山の背後から声をかけたのは海賊だった。
海賊は店のテーブルを牛山の頭に叩き込む。

頭が天板を突き破るものの、牛山は全く堪えていない。
「よう海賊 久しぶりだな」
頭を天板にめりこませたまま、何事もなかったように挨拶したかと思うと、海賊を店の壁に投げつける。

「やめるんだお前らッ」
そう言ってやってきたのは門倉だった。
しかし一本だけで不安定な下駄の歯によりバランスを崩し、足を痛めてしまう。



スポンサードリンク



キラウシと、キラウシに起こされている門倉に、何で札幌に来たんだ、と突っ込む都丹庵士。

「牛山離れろ」
そう言って、土方は牛山と組み合っている杉元にウィンチェスターライフルの銃口を向ける。

杉元と牛山を庇うため、土方の前に立ったのはアシリパだった。

門倉は杉元と牛山を止めないと官憲や第七師団が来ると叫び、キラウシに有古と尾形を呼ぶように指示する。

「尾形?」
杉元は門倉の言葉に反応する。
「尾形が近くにいるのか?」
そう訊ねる杉元の首を牛山が背後から絞める。ぎいッと苦しそうな声を上げる杉元。
杉元は必死に、ヴァシリに向かって声を出す。
「頭巾ちゃん!! 尾形がいるって!!」

しかしヴァシリには通じていない。

その頃、尾形は杉元たちとは離れたところにある物見櫓から双眼鏡でアシリパを見ていた。



スポンサードリンク



尾形が狙うのは

杉元は尾形の似顔絵をヴァシリに見せつつ、尾形がこの辺りにいると手でジェスチャーする。

「……」
茫然と杉元の動きを見つめていたヴァシリだったが、その意味に気付き明らかに慌て始める。

アシリパを観察していた尾形は、彼女に向けて銃の照準を合わせ始めていた。
「これ…やったらさぞかし大混乱になるだろうなぁ」
そう呟いて一人笑う尾形。
背後に何者かの気配を感じて振り向くが、そこには誰もない。
「…なんだ?」

ヴァシリは梯子で屋根の登っていた。

牛山による絞めを食らいながら、杉元はアシリパに安全な所へ行くように促す。
そして土方に向けて叫ぶ。
「網走じゃハメてくれたな土方歳三!! 俺をアシリパさんから引き剥がしやがって おかげで俺は尾形に頭を撃たれたぞ」

そうだったのか? と牛山。

網走で殺しても良かった、と土方。

杉元は、やってみろよくそじじいと返す。

「お前は邪魔になると分かっていた」
土方の言葉に、そりゃ邪魔するさと杉元。



スポンサードリンク



蝦夷共和国構想

「のっぺら坊と土方歳三はアシリパさんをアイヌの偶像にして新聞で国民を煽り独立戦争の闘士に仕立て上げようとしていたんじゃねえのかよ」

私の考えは少し違う、と土方。
「女子供の兵士は必要ない だが自分の民族の未来がどうでもいいのなら山で呑気に暮らせばいい」

アシリパが語気を強める。
「じゃあふたりとも殺し合う必要はない!」
そしてアシリパは土方に、土方が考える未来ではアイヌはどうなっているのかを問う。

土方は、森林資源が枯渇するので蝦夷共和国の経済基盤は炭坑に置くと答える。

炭鉱開発は諸外国より募った移民の働きによって国力増大を目指す、
それには古くから異なる国や民族と暮らしてきたアイヌなら、土方の目指す社会が志向していくことになる多民族国家の『つなぎ』になると続ける。
「北海道アイヌと樺太アイヌ そして帝政ロシアに迫害されたポーランド人 それらの血が混ざりあったアシリパこそ多文化国家を象徴する主導役として最適である」



スポンサードリンク



杉元は土方を睨みつける。

(蝦夷共和国?)
土方の話に反応する海賊。

白石は土方陣営と対峙していることは、鶴見中尉よりもマシだと呟く。

辺りには、キラウシに呼ばれた有古と永倉が来ていた。

アシリパは土方に堂々とした態度で呼びかける。
「第七師団にアイヌの埋蔵金を奪われる事態だけは避けたい 杉元が持っていた刺青人皮はすべて鶴見中尉に網走で奪われた」

「でもこちらには新たに鶴見・土方どちらの勢力も把握していない刺青人皮がある」

「我々は手を組むしかない」



スポンサードリンク



確認

杉元と牛山の争いはすでに収まっていた。
二人はアシリパと土方のやりとりをじっと見つめている。

あの子がアシリパ? と有古。

永倉は、ちょっと見ない間に少し変わったようだなと呟く。
「猛者ども相手に渡り合ってる」

上エ地を忘れていた事に気付く牛山。

アシリパは部屋で土方と一対一で会話していた。
海賊房太郎と松田平太の刺青を見せる代わりに土方歳三の持っている刺青を見せて欲しいと頼むアシリパ。
全て揃っていない以上暗号は解けないが、手持ち分を確認してみたいというアシリパに、土方はアシリパにだけなら許そうと答える。

アシリパは刺青人皮を床に広げて確認していた。
(刺青人皮にはわたしが思うに必ず決まり事として)

「……そんな」
呆然と呟くアシリパ。

(ホロケウオシコニじゃない…!?)



スポンサードリンク



第246話 アイヌの偶像感想

土方の構想

土方による蝦夷共和国の構想は、炭鉱開発のために諸外国から入れた移民で構成された多民族国家だった。

アイヌであれば多民族国家のつなぎになるという考えは、なるほどなぁと思った。
本州よりは多民族国家として成り立つ条件が揃っている気はする。

ただ、果たしてうまくいくかは疑問だ。
土方の構想は明らかに経済の観点に偏っているように思う。
移民同士や土着の民との間での宗教、文化、生活習慣など様々な面で起こる衝突が、国全体を疲弊させるのは現在の欧州各国の様子からも明らかだ。

たとえアイヌがロシアや周辺の少数民族と古くから付き合いがあるとはいえ、いざ同じ土地で暮らすとなると衝突は避けられないだろう。
これまで上手くやれていたのは、互いに土地を持ち、住みわけが出来ていたからだ。

土方の構想は、仮に炭鉱開発が成功したとしても果たしてトータルで国のためになるのかな?

もちろん経済が重要なのは間違いない。
殊にゴールデンカムイの舞台である明治・大正くらいの時期であれば、まだまだ日本各地に貧しい地域、家庭が少なくなかっただろうから、余計に経済発展の優先度は高いと言える。



スポンサードリンク



だがブラジルに行った日本からの移民のように、長年かけて現地の信頼を得たような移民政策の成功事例は果たして世界にどのくらいあるのだろうか?

大半は諍いの種になっているような気がする。
蝦夷共和国が興ったら、炭鉱経済で潤うだろう。
ただその反面、移民の間で衝突がおきたり、あとしょっちゅう賃金アップのストで仕事が停止しそう。

何よりロシアからも受け入れるのはまずい気がする。大量に入植されたらロシアに合法的に乗っ取られるんじゃなかろうか。

そうなった場合、北海道を橋頭保に本州が北から攻められて日本終了しそう。

直観だけど、土方の構想は上手くいかないんじゃないだろうか。
日本人の「郷に入っては郷に従え」を他の国の人たちが実践することを期待してはいけないと思う。

しかし土方がきちんと考えて、多文化国家蝦夷共和国の主導者として様々な血が混じり合ったアシリパを据えようと構想していたのはやはりすごいなと思った。

ウイルクといい、鶴見中尉といい、土方歳三といい、自分なりに考えた末に「こうありたい」という未来を実現させるべく動くという、そのスケールの大きさに圧倒される。



スポンサードリンク



蝦夷共和国構想に反応する海賊

海賊も国を作りたいというスケールの大きい野望を持っている。だから土方の蝦夷共和国の説明に興味を示していた。

しかし国を作ったうえで何をしたいのかという点がまだ海賊からきちんと語られていない。ただ、子供をたくさん作るとしか言っていないのは、家族に飢えているからというだけなのか。
渇望が野望の成就の役に立たないわけではない。むしろそういった個人的な欲望は目標達成に向かうエンジンになる。
ただ、王になって子供をたくさん作りたいという動機しかなかった場合、そもそもその野望は実現しないだろうし、実現したとしてもすぐに亡ぶだろう。

子供を作ること自体は王にならなくてもできるからだ。国を持たないと出来ない何かが海賊にない限り、鶴見中尉、土方歳三には及ばないだろう。

海賊がまだ語っていないだけで、実は国を持ちたい真の動機が存在する可能性もある。



スポンサードリンク



手を組んだけど……

アシリパさんの堂々たる態度からの提案により、杉元陣営と土方陣営は再び手を組むことになった。

永倉の目から見ても、アシリパさんは明らかに成長しているらしい。

元々の賢さにプラスして、樺太の旅を経てアイヌとしての使命を自覚したことが大きい。

同じくアイヌである有古一等卒の目に、果たしてアシリパさんはどう映っているのだろうか。
結構まじまじと見つめているけど、何か良からぬことを考えていたりしないよな……。鶴見中尉の元に連れ帰るとか……。

土方に見せてもらった刺青が自分の思ったものとは違い、アシリパさんは愕然としていた。
ひょっとしたら土方が出した刺青の中に偽物が混じっているのだろうか。
杉元陣営は偽物の存在を知らない。土方からしたら格好の使い時ということか?

以上、ゴールデンカムイ第246話のネタバレを含む感想と考察でした。

ゴールデンカムイ最新第247話決まり事ネタバレ含む感想と考察。刺青解読の決まり事...
第247話 決まり事前話第246話 アイヌの偶像あらすじ格闘杉元は牛山に投げられるも、床に手をついて叩きつけられるのを避ける。牛山の髪を掴んでその顔面に膝を叩きこむ。鼻血を吹きつつも表情を変えない牛山。杉元と牛山はもつれあって水風亭の入り口から外に出る。...

247話の感想記事は上記リンクをクリックしてくださいね。

スポンサーリンク
336×280
336×280

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
336×280