ゴールデンカムイ最新第235話地獄の郵便配達人ネタバレ含む感想と考察。第234話あらすじ。接近してくる船に対して海賊房太郎がとった行動。

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第235話 地獄の郵便配達人

前話第234話 蒸気船のあらすじ

上川丸

杉元たちは石狩川に来ていた。

体力を使わなくて済むので、石狩川を船で下って江別まで行くことを提案する白石。

石狩川は樺戸監獄まで船を使って物資を送るために、囚人が川底の流木などを取り除いて航行出来るように整備され、舟運が発達していたのだった。

上川丸という蒸気船に乗って石狩川を下る杉元たち。
乗っている蒸気船は外輪式であり、水をかいて進むのでスクリュー式の船と異なり浅い川でも航行できると白石は杉元とアシリパに説明する。
「昼前には江別に着くぜ」



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ヴァシリは馬と一緒に、蒸気船に牽引されている小舟に乗っていた。

ズキンちゃんは蒸気船の方に乗らなくて良かったのか、というアシリパが呟く。

馬と一緒がいいみたいだと白石。

杉元はヴァシリが自分たちと距離を置いて尾形がアシリパの前に出てくるのを待っているのだと感じていた。
「アシリパさんを釣りエサとでも思ってるんじゃねえか」

蒸気船は順調に航行を続けていた。
杉元たちを含む乗客たちのいる船内に、しばし穏やかな時間が流れる。



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海賊来襲

船員は自分たちの行く先に現れた妙な動きをする小舟を発見していた。
「なんだあいつら」

二隻の小舟の内一隻に乗っていたのは海賊房太郎だった。
海賊はアイヌコタンで情報を得るために大枚をはたいていたため、資金の調達先として杉元たちの乗っている上川丸を狙っていた。

船員たちは二隻の小舟に乗って向かってきているのが噂で聞いた、石狩川で小舟から汽船に乗り込み襲っている連中ではないかと感じていた。

小舟に近づき、海賊の腰元の銃に気付き、その連中でほぼ間違いないと判断する船員。
「乗客の金品や郵便物の現金書留を狙ってんだ」



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上川丸の乗客の中には郵便配達人が乗っていた。

「舐めんじゃねえ!! 蹴散らしてやるぜ!!」
船員は海賊が乗っていない方の小舟に突撃するように舵を切る。

「うおっ」

船体は小舟をバキバキと音をたてながら破壊する。
小舟に乗っていた海賊の仲間はその直前に川に飛び込んでいた。

「なんだ?」
異変に気付く杉元。

一足先にデッキに出るはしごに登っていた白石は、上川丸の船体に小舟がぶつかったことを報告する。

破壊した小舟に乗っていた連中の方を見て、ざまあみやがれ、と船員は笑う。



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海賊房太郎との邂逅

海賊は停止した小舟の上にすっくと立ち、上川丸が航行するのを見つめていた。

「どうした かかって来いやぁ!!」

船員の挑発を受けた海賊は不敵な笑みを浮かべて上着を脱ぎ、川に飛び込む。

水から顔を出したら手持ちの金槌で脳天をかち割ると息巻く船員。

海賊は航行する蒸気船の船体の下を潜水でくぐり抜け、反対側に出ていく。
そして急激に浮上すると、水面から、まるで魚のように勢いよく飛び出し、そのまま船に着地する。

海賊は腰のリボルバーの弾倉をずらし、銃身に「ふッ!!」と勢いよく息を吹き込んで排水すると、素早く弾倉を戻しつつ銃口を舵取りをしている船員に突きつける。
「船を停めろ」

「あれ」
梯子を登り切った白石は海賊の姿を見つけて驚く。
「海賊……!!」

杉元は瞬時に殺気を漲らせながら、肩にかけていた銃に手をかける。



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「ん?」
海賊は白石とほぼ同時に白石に気付く。
「おお~ シライシじゃねえぁ」
緊迫した場面に不釣り合いの笑顔を浮かべて白石を見つめる。

そのやりとりを聞いていた船員たちに動揺が広がる。

「気をつけろ!! その二人も仲間だッ」

「いやいや!!」
白石は顔を青くし、慌てて首を振る。
「違うぞッ 関係ねえ!!」

杉元に向かう船員。

「よせッ」
杉元は海賊が銃の照準を船員に合わせたのに気づく。
「やめろバカッ お前撃たれるぞッ」



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(やむを得ん)
海賊が撃鉄を下ろす動作に入ったのを感じた杉元は船員を川に投げ飛ばす。

騒ぎに気付き騒ぐ船室の乗客たち。

「やめろって言ってんだろッ」
杉元は続けて向かって来たもう一人の船員に関しても、同じように川に投げ呼ばしていた。
杉元の肩にかかっていた銃が甲板に落ちる。

「おいシライシ!! 随分と頼もしい子分がいるじゃねえか!」
いいねぇ! と海賊。

房太郎の子分たちは海賊が乗っていた小舟に乗っていた。
子分の一人が、上りの蒸気船が向かってくる事に気付く。
「まずいぞ 客に兵隊さんが乗ってるじゃねえか」



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第234話 蒸気船の振り返り感想

共闘するのか……?

海賊房太郎かっこいいな……! 何ともフレンドリーだし、友達になりたいわ。

アイヌの村で金を使い過ぎたからとナチュラルに蒸気船を襲うという発想をするあたり、かなりの悪党であることは間違いないんだけど、白石を見つけた時の気さくな感じから結構な大物だなと思った。

今のところ、杉元VS海賊というよりは杉元+海賊VS蒸気船乗組員、そして次回、接近してきた蒸気船に乗っている兵隊との戦いに発展していきそうな流れに思える。

これはひょっとして、この局面を協力して切り抜けた後は、金塊探しで協力し合い、見つけた金塊を分け合う契約を交わす、なんてこともあり得るんじゃないか?

杉元たちに関しては、金塊をそこまで独り占めしようという欲は感じられないから海賊からの申し出があれば応じてもおかしくない。



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しかし海賊は違うんじゃないかな……。そこまでお人好しな感じがしないというか……。
白石を見つけた時はフレンドリーな感じだったけど、ただ単に誰も彼も敵に回すような傍若無人な性格ではないというだけで、基本的には自分の欲に忠実な感じがする。

時と場合によってはいくらでも豹変する。そんな油断できない雰囲気があると思う。

だからいざ杉元たちと協力して金塊を見つけたとしても、独り占めするために杉元や白石なんて即射殺してもおかしくない。

海賊は、今はまだ白石や、白石の子分だと認識している杉元の目的が、自分と同じ金塊だと知らないから親しみやすいパーソナリティを前面に出しているだけなのだろう。
もし海賊が杉元たちが金塊を探していると知ったらどう出てくるのか。



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ただ、現状は杉元たちだけではなく、海賊たちにとっても切迫している。

杉元たちと海賊たちが乗組員や兵隊によって一網打尽にされてしまいかねない局面で、杉元たちが海賊に自分たちが金塊を探していることをわざわざ明かすだろうか。

おそらくそんな暇はない。
だからこの場は協力し合って乗り切ると思う。

問題は切り抜けた後だ。
敵対することになった場合、どう考えても海賊やその仲間たちは強敵になるはず。

果たしてどうなるか楽しみだ。



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郵便配達人

郵便配達人が渋くてやたらとかっこいいのは何故……?(笑)
こんな俳優がいるようないないような……。

郵便配達人とだけ出ていて、名前が併記されていないのは演出なのだろうか。
ただ単位そこまで重要な人物ではない可能性は高い。

しかし、これから話の流れの重要なポイントで明かされて、読者をあっと言わせるなんてこともあり得る。

次回予告に郵便配達人のことが言及されていたけど、……これ、ただ単に担当の大熊氏による遊びなんじゃないの?(笑)

以前も思わせぶりな内容の予告を書いておきながら、次回の話の展開には全く関係なかったこともあったし……。

でもこうやって色々と深読みして遊べているので、全然いいんだけど(笑)。

次回は杉元と海賊が協力してこの局面を乗り切るのか、それともいきなり杉元から海賊に先制攻撃をするのか。
蒸気船の兵隊って、ひょっとして第七師団だったりするのだろうか。

先が読めない展開で、次回が楽しみだ。

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234話の感想記事は上記リンクをクリックしてくださいね。



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第235話 地獄の郵便配達人

殺気立つ杉元

北海道で何をしていると白石に訊ねる海賊。

白石は殺す気満々で銃剣に手をかけている杉元を慌てて手で制止する。

白石はもし海賊を倒すなら、アイヌの村を回って情報を収集している海賊から情報がないか探ってからと考えていた。

白石は海賊に、アイヌが最初に金塊を隠した場所を知っている奴がどこかにいるはずと思って探していると自分たちの立場を説明する。

「なーんだお前もか!!」
あっさりと返す海賊。
「じゃあシライシもどこかで聞いたのか? 俺らの入れ墨の暗号はもう解けないってうわさ……」



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「…!!」
海賊の言葉にショックを受ける杉元と白石。

海賊の手下から、前方から船が来ると声が上がる。

「なにが来るって?」
白石はピンと来ていない。

杉元は海賊の手下が乗りこんできていることに気付く。

上川丸の行く先を確認する海賊たち。
前方からやって来る船には大勢の兵隊が乗っている。



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郵便配達人の発砲

鶴見中尉の部下たちか? と杉元。

白石は、どちらにせよ第七師団に見つかるのはまずい、と青ざめる。

「船を出せ」
海賊は船長に銃を突き付けて命令する。

乗客たちは銃を持った海賊の部下を目撃して、この船が強盗に襲われている事に気付くのだった。

「戸を塞いで他のものは身を低くしていなさい」
郵便配達人が拳銃を取り出す。
「俺が乗ってるこの船を選んじまったことに…奴らは地獄で後悔するだろうぜ」

アシリパは船室で眠っていた。

第七師団兵を乗せた船が上川丸がすれ違う。



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船員たちは海賊一味に脅されて、すれ違っていく船に向けて笑顔で手を振っていた。

「おかしなマネすんなよ」
海賊が船長に釘を刺す。

「おい ここを開けろ」
客室に入ろうとする海賊の手下。

早く行け、と呟く白石。

チキッ

郵便配達人が撃鉄を起こす。
その音で目を覚ますアシリパ。

「ここがテメエらの三途の川だ!!」

パァンッ

客室に侵入しようとしていた手下の頭部を銃弾が撃ち抜く。



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狙撃

第七師団兵たちが上川丸で起こっている異変に気付く。

乗客は郵便配達人が強盗を倒したことに歓声を上げる。

しかし郵便配達人にとってこの発砲は35年の郵便配達人歴初だった。
内心でドキドキする配達人。

しかし実は海賊の手下を仕留めたのは、ヴァシリの銃弾だった。

杉元はアシリパの元に向かう。

「俺の鉛玉に後悔しなッ」
床に転がって海賊の手下に向けて連射する郵便配達人。

海賊の手下二人が頭を撃ち抜かれる。

それも郵便配達人ではなく、ヴァシリの狙撃によるものだった。



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「地獄から手紙を出すんだなウジ虫どもッ 俺が配達するぜッ」
勢いに乗った郵便配達人は、床で回転しながら何度も発砲する。

その銃弾は海賊の手下ではなく、客室に向かっていた杉元に当たりかける。

弾が切れた、と郵便配達人。
乗客が杉元の銃を差し出す。

第七師団兵は逆戻りして上川丸を追いかけるよう船員に命令する。

上川丸と並走する形になる
「もっと横につけろ 乗り移るぞッ」

「代われ」
海賊が船長の代わりに舵を握る。



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海賊は上川丸の選手を、第七師団兵の乗っている船の外輪に突っ込ませる。
そしてすぐさま舵を逆方向に切って、第七師団兵の乗る船から離れていく。

上川丸とヴァシリの船を繋ぐ縄が切れてしまい、ヴァシリの船がその場に取り残される。

「……」
ヴァシリは上川丸を眺めていた。

「ははーッ どうだ見たかよシライシ 外輪ぶっ壊せば航行不能だろぉ!!」
海賊は得意げに笑う。

「さすが海賊!! 逃げ切ったぜ!! あははッ」
顔を引き攣らせながら笑う白石。



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杉元VS海賊

「俺は地獄の郵便配達人だぜ!! ふぉ~~!!」
郵便配達人は杉元の銃を撃ちまくる。

アイツが一番ヤバイ、と呟く杉元。

残り一人になった海賊の手下が、すでに三人手下がやられたことを叫んで海賊に伝える。

残弾数が1発となり、郵便配達人は補充する弾を探していた。

海賊は甲板の錨を見つける。

郵便配達人に、杉元の背嚢に弾があると知らせる乗客。

「やめろッ その中には無い」
アシリパが乗客を止める。

杉元は海賊が錨を振り回している事に気付く。
そしてすぐにアシリパに向けて伏せるように叫ぶ。



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「伏せろッ」
アシリパは郵便配達人に飛びつき、床に伏せる。

次の瞬間、船室の窓を突き破る錨。

海賊は錨を戻すと、再び船室に一撃を加えようと錨を振り回す。
「もう一丁」

杉元は海賊の元に接近していた。
海賊を睨みつけながら腰の銃剣を抜く。

杉元から殺意が発せられていることを感じた海賊は、回転させていた錨を杉元の顔に投げつける。

直撃を食らった杉元。
しかし怯むことなく、海賊の腹を拳で突き上げて反撃する。
「危ねえだろッ アシリパさんがッ」



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第235話 地獄の郵便配達人の感想

やはり敵対するのか

前回はひょっとしたら杉元たちと海賊が協力関係になるのかなと思っていた。

しかし今回のラストの様子ではそれはないのかな……。

海賊からもたらされた、入れ墨では暗号は解けないという情報。

これは、アシリパさんの記憶にある『鍵』の存在に、海賊が気付きつつあるということなのか。

だから杉元と白石がはっとしていたのかな?

現在はアイヌが最初に金塊を隠した場所を突き止めようとながら、刺青人皮を収集しているが、実はアシリパを守りきることが最も金塊を得るために重要なのではないだろうか。
杉元にとっては金塊よりもアシリパの方が遥かに大切である事は間違いない。
しかしその大切なものを守ることが、実は目的である金塊に近づく有力な道だとしたら、杉元にとってアシリパとの出会いとは本当に運命だったんだなと思う。



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今回のタイトルにあった郵便配達人がヤバイ。

前回は実力者だったのかなと思ったんだけど、ど素人だった…!?

でもそれだけに無茶苦茶な発砲をしまくるという危険性を秘めていた。

杉元をして、あいつが一番ヤバイ、と言わしめたのは笑った。

どうやらこの頃の郵便配達人って武装していたらしい。
野田先生の取材力が遺憾なく発揮されているなぁと思った。

確かに、郵便配達人は現金輸送車みたいなものだろうし、強盗に備えるのは自然だ。
でもそれなら、用心棒をつけるべきだと思うんだけど……。

初めて銃を撃って強盗に立ち向かった勇気は認められるべきだろう。

ヴァシリがいなかったら、乗客に被害が出ていた恐れがあった。

杉元VS海賊、そしてヴァシリがどのタイミングで杉元たちの所に戻るのか。

やはり予想がつかないな。次回が楽しみだ。

第236話に続きます。

ゴールデンカムイ最新第236話王様ネタバレ含む感想と考察。第235話あらすじ。海賊...
第236話 王様前話第235話 地獄の郵便配達人のあらすじ入れ墨の暗号はもう解けない白石を見つけて、北海道で何をやってるのかと訊ねる海賊。白石は、背後で銃剣を抜こうとしている、殺す気満々の杉元を慌てて手で制する。もし殺すなら、アイヌの村を回って情報を収集...

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