第225話 貧民窟
目次
前話第224話 支笏湖のほとりでのあらすじ
レタッチリ狩り
夜半の雨竜川。
川辺で複数のレタッチリ(オオハクチョウ)が羽を休めている。
杉元たちはレタッチリを獲る為に雨竜川の川辺で焚火をしていた。
アシリパは、そうして光に目がくらんだレタッチリが近付いてきたところで首を棒で殴るのだと杉元に説明するのだった。
ふらふらと近づいてくるレタッチリ。
同時にトイレを済ませた白石が戻ってくる。
アシリパは白石と鉢合わせしたことでレタッチリが逃げてしまうのではないかと懸念するが、お互いの存在に気付かない白石とレタッチリは何事もなく並んで杉元たちの元に向かう。
しばらくしてようやくお互いの存在に気付く白石とレタッチリ。
「コォーッ」
「コォーッ」
白石とレタッチリは互いに顔を見合わせて同じような泣き声を発するのだった。
その隙にレタッチリの首を思いっきり棒でフルスイングするアシリパ。
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『一発逆転』の方法
杉元たちは捕獲したレタッチリを調理していた。
アシリパは、レタッチリを食べたあとは、生まれ変わって戻っておいで、という願いを込めて頭部を木弊(イナウ)に包んで川に流すのだと説明し、だから綺麗に食べてやれ、とレタッチリの頭部を杉元につきつける。
「舌やクチバシの皮も全部食べられる」
うふふ、と笑う杉元。
コ~ッとレタッチリの泣き声を真似して、またニコニコと笑う。
「はやく食え」
アシリパは笑ってごまかしている杉元に突っ込む。
白石は平太の遺した砂金を見ていた。
「みろよこれ」
平太が砂金の採れた川ごとに砂金の標本を集めていたことを杉元たちに知らせる。
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平太は杉元たちに、砂金には『顔』と言って粒状、鱗状、板状など採取した場所ごとに特徴があり、熟練の砂金掘りであれば『顔』をみるだけでどこの川で採れた砂金か特定できると説明していた。
「地質の関係で北海道すべての川で砂金が採れるわけではないんです」
大昔、アイヌが採った砂金は一箇所に集められて、隠されたんだろ? と白石。
隠した者は埋蔵金の存在を風化させるために秘密にし続けたことで、隠し場所を知る者は年老いてわずかになったと続ける。
「それが『のっぺらぼう殺人事件』で殺された七人だったわけだ」
そして白石は、その他にも金塊を隠した場所を知っている人間がいる可能性はあるはずだよな? と杉元に問いかける。
「だからのっぺら坊はそこから更に移動させたんだろ?」
一人で大量の金塊を移動させるのは難しいので、移動するにしてもかなり近くだったのではないかと推理していく白石。
『元の隠していた場所を知っているアイヌ』は砂金の採れた川の近くに今も住んでいる可能性が高いとして、そこから更に絞り込むためには埋蔵金を鑑別し、その金の産地を割り出せばいいと提案するのだった。
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隠されている埋蔵金はっをどうやって鑑別するんだ、と杉元。
バカだなぁ、とアシリパ。
「谷垣の話忘れたか?」
白石は自信を以て続ける。
「のっぺら坊は砂金の一部を持って逃げたが舟は転覆 その砂金も沈んだと…」
「支笏湖か…!!」
ピンときた杉元。
「その砂金を探しに行こうっていうのか?」
アシリパは先程までとは打って変わって真剣に白石に質問する。
「いまさら刺青人皮とは全く関係ない別の方法で埋蔵金を見つけようっていうことなのか?」
それに対し白石は、どうしても刺青人皮が手に入らないなら、そういう一発逆転の方法もあるということだと答える。
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杉元はこれまで白石が述べてきたアイデアについてまとめていた。
支笏湖に沈んでいる砂金をみつける。
↓
熟練の砂金掘りをみつけて鑑別させて産地を特定。
↓
砂金の産地周辺で埋蔵金の昔の隠し場所を知っているアイヌを探し出す。
↓
その場所へ行き、のっぺらぼうが移動させた隠し場所を探し当てる。
杉元はこれらの工程一つ一つを挙げ、それがあまりにも難しく、見込みが低いと却下する。
一歩目でつまづくぞ、とアシリパも続く。
「支笏湖は北海道で一番深いんだ 潜って砂金を見つけるのは絶対に不可能だ」
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支笏湖で潜水する男
一年前の支笏湖。
湖に浮かべた舟の上に乗っていたのは平太ともう一人の男だった。
平太は男に、もう少し暖かくなってからにしたらどうかと問いかけるが、男は、誰かに先を越されたらどうする、と答える。
支笏湖の深さは潜水夫でも無理だと平太は男の行動を止めようとするが、男は、お前の意見は聞いてない、と話を聞かず、砂金を鑑別したら好きな所へ行けと続ける。
「今度はもっと深いところを探してみる 35分を過ぎたら縄を引き上げろ いいな?」
「35分も?」
「俺は30分までなら潜水できる」
海賊房太郎(大沢房太郎)はそう言ってから一気に胸いっぱいに酸素をとりいれていく。
パクパクと隙間なく肺を空気で満たしてから、支笏湖に飛び込んでいく。
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房太郎の手は指を広げると、まるで水かきがのような形状になり、さらに足は36センチと巨大で、水中を移動するのにうってつけの身体的特徴を持っていた。
子供のころから木材を川で運搬する人夫として働き水中での動きに長けていた房太郎は、ある頃から人を水中に引き込んで溺死させて金品を奪うようになる。
その手口から監獄の看守から『監房の海賊』あるいは『海賊房太郎』と呼ばれるようになったのだった。
水深200メートルに到達する房太郎。
平太は房太郎が潜ってから30分をカウントする。
もうさすがに死んだろうから、逃げようかと考え始めていた。
「支笏湖は北海道で一番深いんだ 潜って砂金を見つけるのは絶対に不可能だ」
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捕まえる
「そうでもねえぜ」
白石は杉元たちに平太が残した砂金の標本の内の一つを見せる。
その標本を包む紙には、『支笏湖 海賊さん』と書かれている。
それを見て、すでに見つけられていたのか!! と驚きを隠せない杉元。
白石は『海賊さん』について、網走脱獄囚の24人の中の一人で、特に気合が入った強靭な男だと説明する。
支笏湖に深く潜った海賊房太郎は、木舟を発見していた。
それは湖のさらに深い底に落ちる手前ギリギリで岩場に鎮座していたのだった。
「平太師匠の鑑別も済んでるようだ」
標本を包む紙を引っ繰り返すと、『徳富川 沙流川 空知川 知内川』と書かれている。
白石は、自分たちは見込みの低い方法で埋蔵金を探す必要はなく、今まで通り刺青人皮を集める方向で進めばいい、と断言する。
「なるほど」
標本を白石から受け取る杉元。
「つまりこの川へ行けば海賊を捕まえられるってことか」
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第224話 支笏湖のほとりでの振り返り感想
刺青収集せずに金塊を探す
いよいよ金塊の在り処に近づいてきたな~。中々感慨深いものがある。
まぁ、実際に拝めるのはまだまだ先なんだろうけど、大分話が進んできたということかな……。
刺青人皮を全て集めて、それらの情報から暗号を解き明かすのが金塊を見つける正道だが、刺青人皮を集めずに直接金塊の位置を推理によってアプローチしていく方法もあったのか。
白石がそれに気づいたのは、平太が残していった砂金の標本がきっかけだった。
平太は各地の砂金を収集し、その違いを把握していた。
こんな記録を几帳面にきちんと残していたのだった。
おそらく平太のような優れた砂金掘りは勘や適当ではなく、きちんと記録をつけて砂金の採れそうな場所の見当をつけられるようにしているのだろう。
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平太が残した砂金の標本の中に支笏湖で海賊房太郎が見つけたらしきものがあったことで白石は杉元とアシリパさんに刺青人皮無しで金塊にアプローチする方法を提案出来たわけだ。
刺青人皮収集を飛ばして金塊を手に入れようという白石から提案された一発逆転のアイデアを杉元、アシリパさんは現実味がないと否定する。
しかしなんと一年前に既に海賊房太郎がそのための一歩を実行に移していた。
一年前というと、杉元たちが金塊を求めて刺青を集めるちょっと前くらい? もしくは集め始めた頃くらいかな?
海賊房太郎は何十人も殺害してきた超ド級の凶悪犯。強靭なフィジカルに加えてどうやら頭もキレるようだ。
今回、一年前の姿とはいえ早速その風貌が描写された。
凶悪犯だというからどれくらいゴツくて狂暴そうな外見なのかなと思ったら意外や意外、涼しげなイケメンだった。
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海賊房太郎が強そう
海賊房太郎……本名は大沢房太郎……。
かなり強そうな雰囲気をまとっている、というのが第一印象だ。
引き締まった肉体に加え、36センチという巨大な足ということは身長も相当高いのではないだろうか。
水中に引きずり込んで溺死させて金品を奪うとか恐ろしい奴だと思う。
もちろん30分以上息を止めていられる人間離れした心肺能力は脅威だ。
それに加えて個人的にすごいと思ったのが、30分以上潜水していられるその精神力のタフさ。
深く潜っている途中で恐怖に駆られて呼吸を乱すようなことになれば、水面に上がる前に溺れ死んでしまうだろう。
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この流れだと、海賊房太郎と戦うのは杉元かな……。
不死身VS海賊か……。
どうやら海賊房太郎との戦いは水中戦になりそうだ……。
海賊房太郎は身体能力だけではなく頭もキレるとみた。
戦いとなれば自分の土俵に引きずり込もうとするだろう。
杉元にとっては確実に不利だ。何しろ水中に引きずり込まれたら銃は使えない。そもそも引きずり込まれている時点で超接近戦なわけで、肉弾戦になる公算が高い。
武器が使えるとすれば、銃剣(銃の先につけるナイフ)くらいか。
水中での立ち回りで杉元は歯が立たないだろう。
杉元に勝機があるとしたら陸地で戦うことではないか。
そして白石曰く海賊房太郎は脱獄囚の中でも『特に気合が入った強靭な男』なのだという。
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海賊房太郎には囚人の部下がいるという。
もし彼が常に部下を引き連れていて、それら全てを相手にしなければならない場合、さらに苦戦は必至となるだろう。
杉元はまだ左手が折れたままで回復していないし、きちんと知恵を使って、策を練って戦わないと返り討ちもあり得るのではないか。
しかし刺青人皮の収集数で他勢力と絶望的な差がある杉元たちには、海賊房太郎にいち早く遭遇することは刺青人皮収集の工程を飛ばして金塊にアプローチできるまたとないチャンスだ。
海賊房太郎が杉元たちに協力してくれればよいが、凶悪犯が金塊の分け前で満足するわけがない。
果たして杉元たちは海賊房太郎から金塊の情報を引き出すことができるのか。
224話の感想記事は上記リンクをクリックしてくださいね。
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前話第225話 貧民窟のあらすじ
通り魔
札幌の東地区は貧民窟と呼ばれていた。
酒と売春が娯楽であるため、娼婦が街角に立って通りがかりの男に片っ端から声をかける。
一人の娼婦が、山高帽を被った男に抱きつきながら話しかける。
娼婦は男が自分の問いかけに対して何も答えないのにもめげず、男の顔を見つめる。
「あれ? あんた日本…」
娼婦が言い終える前に、男は右手で娼婦の口元をふさぎ、左手の短刀で首を切り裂くのだった。
首から大量の血が溢れ出し、身体をぐらつかせる娼婦。
倒れる間際に男の外套を掴んでおり、男の外套の上のボタンが外れて首元が露わになる。
そこにあったのは刺青だった。
男は動かなくなった娼婦の服を裂き、”作業”を始める。
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啄木の取材
娼婦の殺害現場周辺に大勢の野次馬が集まっていた、
警官がやじ馬たちに、下がれ、と注意する。
新聞記者の石川啄木は、警官に取材していた。
喉を切り裂かれ、腹から引き出された腸を右肩にかけるという非道な犯行内容を聞いた啄木は、先月31日の貧民窟での殺人と手口が似ていると返す。
「同一犯ですか? 警部どの」
警官は、かもな、とだけ言って踵を返す。
さらに質問する啄木。
「目撃者は? 誰か目星はついてるんですか? 飯おごるんで何かネタくださいよ」
警官はうるせえ、と啄木を一瞥すらせずに吐き捨てるのだった。
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新たな囚人
啄木は土方陣営のアジトとなっている寺に来ていた。
永倉を前に、札幌で起きている連続殺人事件の話題を楽しそうに話す啄木。
「私も調子に乗っておどろおどろしく書き立てるもんだから新聞がもう売れて売れて…!!」
そう言って笑ったあと、永倉に情報の代金をねだる啄木。
新聞に書かれてない情報を持ってこいクズ、と永倉。
「ひどい殺し方だ」
娼婦に恨みでもあんのかねと新聞を見ながら牛山が呟く。
「許せませんね」
啄木は、早く捕まえて欲しい、と真剣な表情で続ける。
「いまお気に入りの遊女がいるんで殺されたらがっかりですよ」
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「お前はドブで転んで背中打って死ね」
永倉が心底軽蔑した様子で啄木に突っ込む。
門倉は土方に刺青脱獄囚の中で札幌の連続殺人犯の心当たりがあるかと問われていた。
いますね、と即答し、10年くらい前に横浜で遊女を刃物で刺して網走監獄に収監された囚人ではないかと門倉。
土方はもし犯人が脱獄囚だとしたら、騒ぎが大きくなると警察が犯人探しに躍起になるため、刺青人皮収集の障害になるのに加えて、鶴見中尉たちももまた札幌の連続殺人犯の話題から刺青脱獄囚のニオイを感じ取り、札幌にやって来ると半ば確信していた。
その頃、尾形は一人川岸に立ち、飛んでいるマガモを狙撃していた。
撃ち抜かれた二枚の羽が舞い落ちる。
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札幌に集う
鶴見中尉たちはオホーツク海沿岸の集落でアシリパたちの捜索を続けていた。
「誰だ 俺の馬を殺したのはッ」
息絶えてた馬の飼い主らしき男が叫ぶ。
宇佐美上等兵はその馬に冷たい視線を一瞬向けた後、何事もなく通り過ぎていく。
新聞に目を通している鶴見中尉。
その中で大々的に報じられている札幌連続殺人事件から刺青脱獄囚の気配を感じていた。
鶴見中尉は菊田特務曹長に、自分たちはアシリパの捜索を続けるが、菊田特務曹長は宇佐美上等兵と一緒に札幌に向かうように命じるのだった。
「菊田特務曹長と行くの嫌だなぁ」
宇佐美上等兵がボヤく。
「実は俺もだよ」
菊田特務曹長が即答する。
「宇佐美はきっと札幌で役に立つ」
鶴見中尉の意味深な呟きに、菊田特務曹長は不思議そうな表情を浮かべるのみ。
鶴見中尉は、ここまで新聞で取り上げられれば土方たちも調べに来る可能性が高いとして、鉢合わせに気をつけて行動するよう菊田特務曹長に念を押すのだった。
「だったら好都合ですよ」
目をキラつかせる宇佐美上等兵。
「スパイの有古一等卒も期待できないし僕が皆殺しにして全て奪ってやる」
土方陣営、そして菊田特務曹長、宇佐美上等兵は囚人狩りのために札幌に向かう。
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宇佐美との過去
鶴見中尉は過去を振り返っていた。
明治28年の新潟県新発田。
前頭部を負傷する前の鶴見は、道場で先生と会話していた。
戦地の感想を聞かれて、鶴見は面白いものが見れた、と返す。
それは長期間訓練してきた兵士がしばしば戦闘で「発砲するふり」をすることだった。
それもひとりやふたりではなく、大勢の兵士が銃を撃たない、もしくは撃ったとしても敵兵を狙わない。
その行動は、日本軍のみならず、アメリカにおける南北戦争でも同様のことがあったのだと鶴見は続ける。
「例外をのぞいて圧倒的多数の兵士は殺人に抵抗があり避けようとするのです」
話を終えて道場を出た鶴見。
繋がれている先生の馬のそばに子供たちが集まっている様子が視界に入る。
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子供たちは興味津々な様子で、馬の背後に立っていた。
「これこれ 馬の後ろに近づくと危ないよ」
子供たちに注意する鶴見。
「武田先生の馬はとくに気難しい」
馬が後ろに立った奴を蹴ろうとして常に足を揃えている、と鶴見は説明する。
「篤四郎さん!! 帰って来てたんですね!!」
「やあキミか 久しぶり」
貼り向いた鶴見の前に立っていたのは、鶴見を尊敬の眼差しで見つめている14歳の宇佐美時重少年だった。
「また背が伸びたね トキシゲくん」
「はい…」
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第225話 貧民窟の感想
凶悪な囚人
今回新しく出てきた刺青囚人も、海賊房太郎と同様に凶悪な様子。
娼婦を刃物で惨殺というと、連想するのは切り裂きジャックだ。
門倉が言うには、10年前に横浜で遊女を滅多刺しにして網走監獄に収監されたのだという。
今回の話のこの流れだと、菊田特務曹長、宇佐美上等兵と、土方陣営が競って刺青囚人を仕留めようと札幌で激突するのではないか。
グループで対処できるから第七師団、土方陣営が今回の囚人に後れをとるとは思えないけど……でも囚人の凶悪さを考えると油断はできないと思う。
海賊も今回の囚人も、これまでの囚人と比較して凶悪度が比較にならない。
だから残り二人がどれほどヤバイ奴なのかが今から気になってしょうがない。
そして鶴見中尉は引き続きアシリパさんの捜索を行うのだという。
海賊房太郎を追う杉元陣営と、アシリパさんを追う鶴見陣営が鉢合わせするかもしれない。
激しい混戦の予感がする。今は嵐の前の静けさか。
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宇佐美時重少年
どうやら次回は鶴見中尉と宇佐美上等兵の回想の回になるみたい。
これまで部下や鶴見中尉本人の回想に出てくる鶴見篤四郎は、いかにして部下を懐柔していくかという点が主だったように思う。
この流れだと宇佐美上等兵も鶴見中尉に幼い頃から心をがっちり掴まれたのだろう。
どういう方法を使っているかが気になるが、道場の先輩と後輩ということで、鯉登少尉や月島軍曹よりももっと自然に人心掌握を行っているように思う。
宇佐美少年は鶴見篤四郎に対してすでに尊敬の念を抱き、憧れているのは明らかだ。
あとはこの純粋そうな少年に、鶴見が何をしたのか。
背筋の凍るような手口だとしたら、それは一体どんな方法なのだろう。
少なくとも鯉登少尉も、月島軍曹も悪辣だが巧みな手法だった。
次回は鶴見中尉が宇佐美上等兵を懐柔していくその過程が見られるわけだ。
宇佐美上等兵の過去も含めて、次回がとても楽しみだ。
以上、ゴールデンカムイ第225話のネタバレを含む感想と考察でした。
第256話に続きます。
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