ゴールデンカムイ最新第171話樺太アイヌの刑罰の感想の感想(ネタバレ含む)と考察。殺生を好まないはずの樺太アイヌに存在した刑罰。一方、行方不明の土方と牛山は……。

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前話第170話 亜港監獄の女囚のあらすじ

尾形がシロイルカの頭部を撃ち抜く。

やったな尾形、と尾形を褒めるアシリパ。

尾形はロシア帽を被ったまま、いつものように頭を撫でつけるポーズでドヤ顔をする。

アシリパたちは漁猟を生活の中心としているニヴフ民族と行動を共にしていた。
ニヴフ民族の男が陸揚げされたシロイルカをスムーズに捌いていく。

「クジラ肉か…ハラショーだぜ!!」
だが、思い描いていた”くじら汁”には欠かせない味噌はロシアには売ってないよなぁ、と諦め気味に呟く白石。

「シライシ…」
アシリパは観念したような苦渋の顔つきで、白石に味噌の入った曲げわっぱの蓋を開けて見せる。

アシリパは、なんで杉元の味噌を持ってるの? という白石からのツッコミに、杉元は荷物が多いから少し預かっていた、と答える。

シロイルカ肉、じゃがいも、アシリパが干したギョウジャニンニク、ニリンソウを入れて煮込んだものに味噌を溶かした”くじら汁”が完成する。


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「ヒンナ」

キロランケ達は浜辺で鍋を囲んでいた。

舌鼓を打つキロランケ。

やっぱ日本人は味噌だぜ、と白石。

アシリパは空になってしまった杉元の輪っぱを見ながら呟く。
「杉元のオソマ ついに無くなってしまった」

白石は、日本に戻ったら買い足せば? とさらっと声をかける。

「杉元のオソマじゃなきゃ嫌だッ!!」

そのうちまた食えるよ、とアシリパを励ます白石。

「ふうう…ヒンナヒンナ」
涙を浮かべながら食べるアシリパ。

「ヒンナ」
呟いたのは尾形だった。
「ヒンナ」
手元のくじら汁が入った器を見つめたまま再び呟く。

「尾形お前…今ヒンナっていった? もう一回言えるか? ほら…!!」

尾形は何も言わない。アシリパの方を見ようともしない。

アシリパはキロランケと白石に、尾形が今ヒンナって言ったよな? と問いかける。

そんなアシリパの様子を白石とキロランケがじっと見つめる。


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男性・女性それぞれの囚人の暮らし

白石は隣のキロランケに、亜港にいつまで滞在するのかと問いかける。

キロランケは、もうしばらくさ、と答える。

監獄に収監されている女囚にただ面会に行く訳じゃないんだよな? という白石の質問に無言のキロランケ。

アシリパは、父のことをよく知るソフィアについてもっと教えてくれとキロランケに呼びかける。

1858年、囚人が樺太に初上陸した。
それ以来、ロシアにとって樺太は大陸で罪を犯した囚人の行き着く流刑だった。
まずそこでは男性囚人は頭髪を半分剃られてしまう。それから建築、炭鉱などを課されるままに動くだけのマシーンになるのだった。


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ソフィアを尊敬するキロランケ

過酷な労働環境から逃げ出そうとした囚人は連れ帰った後に鞭打ちの計。

さらに脱走の常習犯はなんと一輪車と繋がれた状態で寝る。

一方、女囚には苦役はなかった。
彼女達のほとんどは島民の召し使いか花嫁候補となるのだという。

女性不足の樺太の男にとっては真剣なお見合い場所だった。

男性は女性から第一声で、(サモワールを持ってる?)と問われる。
それは、固形燃料を入れて水を加熱する湯沸かし器だった。

さらに男性は自宅の作り、家畜をアピールする。

条件が双方の納得のいくものになった場合、結婚を条件に監獄から出ることができる。
ただし樺太から出るのは許されてはいなかった。

「ソフィアは貴族の生まれで教養があり勇気があった」


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「そしてとても美しく 若かった俺は彼女に憧れたよ」

そんな人がいたなんて、と驚きを隠せないアシリパ。
あって見たいな、と呟く。

ソフィアはベッドに腰掛け、タバコを吸っていた。
そして傍の女性に話しかける。

「スヴェトラーナ」
若いんだからさっさと結婚してここを出ればいいんだよあんたは。

スヴェトラーナは俯き首を横に振るのみ。

サンクトペテルブルクはどんなところ? とスヴェトラーナ。
ソフィアはタバコの煙を吐き出すのみ。何も答えない。

囚人は刑期を終えても10年は「入植囚」として樺太から出られない。
市民権が回復しても、首都への移住は禁止されるのだった。

ソフィアの元に、送り主に心当たりがない手紙が来る。
内容は会ったこともない叔母家族の近況だった。

手紙に顔を近づけて匂いを嗅ぐソフィア。
かすかに牛乳の香りがすることに気づき、ロウソクの火で手紙を炙る。

スヴェトラーナはその行為を不思議そうな表情で見つめる。

炙り出しで書かれた文字が手紙の上部の空白に現れる。

”ユルバルス”

それを見てニヤリと笑うソフィア。
「(ユルバルス 戻ってきたね坊や)」

キロランケは白石からの質問に、答える。
「ソフィアを脱獄させれば看守はソフィアを追って来るだろう」


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「だから亜港監獄の囚人250人を脱獄させる それぞれがバラバラに逃げれば追ってもソフィアに絞れない」

白石は、どうやって250人も逃がすのかと問う。

キロランケは複数の箇所の外壁を同時に爆破すると答える。

爆薬を手に入れるにしても、そこからアシがついてしまうと突っ込む白石に、キロランケはある方向を示す。

そこには灯台がある。

亜港の岬にある灯台だと答えるキロランケ。

灯台には日本軍が攻めてきたらすぐに灯台を破壊できるよう監視員を置いていた。

「あとは待つ…あれが来れば脱獄の条件が整う」


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第170話 亜港監獄の女囚の振り返り感想

ソフィア

ソフィアの劇的なまでの変貌ぶり……(笑)。
若い頃の美しさと現在のゴツさの対比がすごいわ。

ここまで変わるものか? と思ったけど、そういえばロシア人女性に関して、そう言ったイメージを持ってしまっている自分に気づく。
考えてみれば、本当に失礼極まりない説が流布してるよなあ。
何のこと? という人は検索してみると良いと思う。具体的なワードに関しては言及しないが。

女性囚人は男性囚人とは違い、過酷な労働を課されてはいないようだ。
なので、監獄での過酷な暮らしで変わった……という訳ではないと思う。

多分、内面はそこまで変わっていないのではないか。

キロランケ曰く、ソフィアには勇気と教養があるのだという。

確かに亜港監獄にいたスヴェトラーナとの会話から、反政府軍の中心的人物としてふさわしい器を感じた。大物感がある。

大きく変わったのは凄みを増した外見だけなのだろう。


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スヴェトラーナの居場所

亜港監獄に収監されていたのか……。
成り行きとはいえ、彼女を追っていた杉元にとってこれはアシリパへ繋がるきっかけになりそうだ。

スヴェトラーナは何故収監されたのか?
灯台にやってきた兵士と一緒に消えた後、一体何があったのだろう……。
考えられるのは、病気に倒れた彼の為に盗みを働いたとか?

結婚してここから出れば良いというソフィアの勧めにも浮かない表情で首を横に振る彼女の様子から、それをやらないのは何か理由があるのに間違いない。

とりあえず杉元はこのまま彼女を追っていけば、亜港監獄でキロランケ、尾形、白石、アシリパのパーティーと合流することになるのか?

まだ杉元はスヴェトラーナが亜港監獄にいることを知らないが、そのうち突き止めて監獄に向かうことになるだろう。
そうなれば、彼女を無視してアシリパを追うことに集中していたらアシリパには繋がらなかったということになるのか……。

まさに情けは人の為ならず。


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尾形の「ヒンナ」

これはアシリパへの一種のデレと見て良いのだろうか(笑)。

以前はいくらアシリパに言われても、まるで意地になったかのように言わなかった言葉。

つい出てしまったと言う感じかな? 二回言ってるけど……。

アシリパからの反応を受けて、いつものように黙ってしまった感じ?
震えながら”もう一回言えるか?”って、病人が回復の兆しを見せたような反応なんだけど(笑)。

で、尾形はそんなアシリパに視線を向けず、ただただじーっとくじら汁を見つめると。

ここら辺はいつもの尾形なんだけど、やはりヒンナと言ったのは変化だと思う。

これは熱で倒れて勇作のことをこれでもかと言うくらい嫌な感じに思い出した回を経ての変化なのかなあ。

脱獄

網走監獄以来、久々に監獄を舞台とした話になっていくのか。

ソフィアをより確実に逃がす為、わざわざ他の250人もの囚人全員を脱獄させてしまうとか、すごく楽しい作戦になりそうだ。
キロランケはさらっと言ったけど、とんでもないことだと思うわ。
でもそう言っている最中のキロランケの様子は落ち着いているし、昨日今日考えたことではなさそう。
樺太に入った時から目的の一つだったのだろう。

ただでさえロシア政府に目をつけられているというのに、こんな目立つことをやればキロランケが姿を表したタイミングから間違いなくキロランケが一枚噛んでると判断されるだろうな……。

外壁の同時爆破か……。爆発物の扱いに長けているであろうキロランケには得意分野なんだろうけど、一体彼は何を待っているのか。何か脱獄に必要な条件らしいが……。

日本軍侵攻で灯台を乗っ取られるのを防ぐ為の爆薬があるというが、おそらくはそれを流用するのかな? そうして監獄の外壁を爆破するだけでは足りないということか。

”あれが来れば”……? 全然思い当たらないけど、ひょっとして杉元達のことかな?

この先、脱獄劇が待っているのはわかるけど、一体どんなドラマが待っているのか。


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前話第169話 メコオヤシのあらすじ新問杉元たちはロシアとの国境まで140キロの地点にある新問(にいとい)付近の樺太アイヌの集落に滞在していた。 杉元は樺太アイヌの子供たちにアシリパの写真を見せて、アシリパ、と繰り返す。 「クワンテカハンキー(知...

170話の感想記事は上記リンクをクリックしてくださいね。

第171話 樺太アイヌの刑罰

暗号

網走。

鶴見中尉はこれまで収集してきた計12枚の刺青人皮を床一面に広げ、見つめていた。

暗号解読は人を『脳病院(※精神病院)』送りにしてきた歴史、と宇佐美上等兵に語る鶴見中尉。
鶴見中尉は、暗号は一度解読を開始すると解読することにばかり気がいってしまい、日常生活に支障をきたすので、ある程度刺青人皮が集まるまでは解読を始めるつもりはなかった。
しかしこれだけあれば、と刺青を観察する。

宇佐美上等兵は、解読する役目を軍からさらってきましょうか? と提案するが、暗号解読のプロまでは必要ないと答える鶴見中尉。
鶴見中尉は暗号に関して、娘のアシリパが解読できる程度のものにしているはず、という確信を持っていた。

回想

アシリパが、自分たちが2番目に手に入れることになる刺青人皮の囚人の刺青を写している。
ふと杉元に、囚人の左肩にある”迂”という漢字について、この字は一体何と読むのかとアシリパが問う。

『ウ』だよ、と答える杉元。
「 『迂回する』とか…… 書いてあげる」
杉元はアシリパに代わって写しに字を書き込んでいく。


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アシリパは、ウイルクから学校へ行って勉強もしろと言われていた。
しかしアシリパ自身はアイヌ民族が元々は文字を持っておらず、漢字など知らなくても生きていけると考え、行かなかったと杉元に向かって口にする。
「お前もそう思うだろ? 杉元」

樺太アイヌの集落。外ではエノノカとチカパシが遊んでいる。

樺太アイヌの住居で、杉元はその時のアシリパとのやりとりを思い出しながら刺青人皮を見つめていた。

岩息の写しをじっと眺めている杉元に、何か気付いたのか、と月島軍曹が声をかける。

杉元に暗号が解けるわけがない 馬鹿だから、とさらっと憎まれ口を叩くのは鯉戸少尉。

しかし杉元は全く意に介さず、余裕たっぷりに月島軍曹と鯉登少尉に答える。
「気付いてることがあるけど…お前らには教えてやんねー」


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樺太アイヌの犯人

杉元たちと一緒に樺太アイヌの住居にいた谷垣が、外が何やら騒がしい事に気付く。

「エノノカ!!」
エノノカの祖父が樺太アイヌの制止を受けながら叫ぶ。

エノノカは木の下で樺太アイヌの男によって首元にマキリを突きつけられていた。
「ハンカアリキカハ! クエチウカラナー!(来るな! 刺すからな!)」
犯人は非常に興奮している。

犯人に向かって二人の樺太アイヌの男が銃を突きつけ、木に追い込んでいたのだった。

「なんだあの男は!!」
外に出た鯉登少尉が呟く。その隣で鯉戸少尉同様に動揺している谷垣と月島軍曹。

鯉登少尉たちに対し、人を殺して逃げてきた男だ、と野次馬の一人が説明する。

後ろから回り込むぞ、と鯉登少尉が早速エノノカ救出の為の行動を開始しようとする。
しかしそれを実行する暇もなく、杉元がずかずかと犯人の男に真正面から堂々と歩いてく。


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「杉元!!」

杉元は犯人を睨みつけ、どんどん犯人とエノノカに近づいてく。
犯人も含め、周囲の皆が唖然としている中、杉元はその虚を突くかのようにあっという間に犯人のマキリが届く間合いに入っていた。

杉元は犯人の腕を押さえようと手を伸ばす。
しかし犯人はそれと同時に、エノノカの首に突きつけていたマキリを杉元の首に当て、手首のスナップを利かせて切り裂く。

やられた、と月島軍曹が呟く。

しかし血が噴出することはない。
エノノカが目の前で起こった不思議な事態を引き起こした原因に気付く。

「チカパシのマキリの…」

杉元が犯人に近付いていくその一瞬の虚を突き、背後の大木に隠れていたチカパシが、犯人がエノノカに突きつけているマキリに、自身の持つマキリの鞘を被せていたのだった。

鞘に納められ、無害な状態になっている刃では、杉元の首をかき切ることは出来ない。
杉元を仕留めそこなった犯人は、杉元の膝蹴りを全くの無防備状態で食らう。


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「離れてろアシリパさん!!」
杉元は殺気だった様子で叫びながらエノノカを犯人から引き剥がす。
そして犯人の後頭部を踏み、地面に押し付けると銃剣を抜き放つ。

「待ってくれ」
犯人を追い詰めていた二人の樺太アイヌの男が杉元を背後から抱くようにして制止する。
「あんたは殺さなくていい」

解放されたエノノカは祖父とひしと抱き合っていた。

「よくやったぞチカパシ」
谷垣が、良い働きをしたチカパシの頭を撫でる。

〇ッ〇した、と晴れやかな表情で呟くチカパシ。

そうか、と谷垣。


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生き埋め刑

樺太アイヌの男は杉元に一言謝った後、犯人の男がこの村から東にある自分達の村の者で、人を殺して逃げてきたのだ、と説明を始める。
犯人を探し求めて見つけたはいいが、村へと連れ戻る最中に逃がし、今回の事態を招いたのだという。
「あの男は我々の村で処罰する」

「たしかアイヌには死刑が無かったろ?」
杉元は怜悧な表情で問いかける。
「止めてくれなくても俺がやったのに……あんたら手ぶらで帰れたぜ」

「樺太では我々のやり方がある」
樺太アイヌの男もまた冷たい表情で、静かに答える。

「へぇ…どんな?」
鯉登少尉がその先を促す。

「眼に針を刺し 底のない棺をかぶせて生き埋めにする」

この刑罰は、樺太アイヌの間で行われている『イトイウリ』と呼ばれる。
加害者を生きたまま棺に閉じ込め、それを被害者の遺体の入った棺でふたをするように重ねて埋葬する。
この刑罰を犯人に受けさせるためにも、二人の樺太アイヌの男は犯人を生きたまま自分たちの村に連れ帰る必要があった。


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「生き埋め刑か」
たとえ刑罰であっても直接的な殺人を避けたいのだろう、と鯉戸少尉。

「それだけ彼らにとって殺人は不浄で忌み嫌うものなんでしょう」
月島軍曹が続く。

(人を殺した熊は悪い神様となって地獄に送られる 私も人を殺したくない)

杉元は彼らの言葉を聞きながら、アシリパの言葉を思い出していた。


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消息不明

北海道――阿寒湖。

湖面には”霜の花”が浮いている。

永倉は、旅館の一室で不安げな様子で座っていた。
「牛山と土方さん もう2日も連絡無しで消えるなんて…何かあったに違いない」
心配そうな様子で呟く。

「いい女でも見つけたのかも」
永倉の不安げな言葉を傍で聞いていたのは門倉だった。
何かあったとしてもあの最強の二人ですよ? と永倉の不安を払拭するように言葉を重ねる。

しかし永倉の表情は不安げなまま変わらない。
捨て置けなくなった門倉は、ここで待っていてください、と永倉に声をかける。
「いくぜキラウシ」
門倉は現在出稼ぎ中のキラウシを伴い、土方と牛山の捜索に出るのだった。

その頃、土方は狭い暗所にて体を仰向けに横たえていた。
目を開き、ただただじっと天井を見つめる。

土方の右の手元には蚕の繭があった。


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第171話 樺太アイヌの刑罰の感想

暗号

いよいよ暗号に話が及ぶようになってきた。

この先、刺青人皮の全図が読者にはっきりと公開されて、謎解きが出来るようになるのではないか。現状でも刺青の模様は見えるけど、全部じゃないから中途半端にヒントを知ってもなぁ……、という感じ。

全図が公開されれば、謎解き大好き勢にはワクワクしてくる展開じゃないかな?

ちなみに自分は解ける気がしないので専ら答えを待つタイプ……。

まだまだ囚人は残っているので答えが出るのは先だと思うけど、そもそも24枚が手元に来ることなんて、現在の状況ではあり得ない。

基本的には虫食い状態で暗号を解くことになるはず。

24枚集めるには杉元、鶴見中尉、土方、誰かが刺青を一括して集めないといけないだろう。
ということは、他の二つの勢力を潰すか取り込むかのいずれかが行われるという事に他ならない。



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しかし現状ではその道筋は全く見えてこない。

月島軍曹や鯉戸少尉が杉元と一緒に樺太に同行しており、鶴見中尉の監視下にあるようなものだから、杉元の持つ刺青が説得、もしくは奪われる形で鶴見中尉の元に集まる可能性はあると思う。

そもそも杉元が金塊を欲していたのは梅子の海外での治療費を賄う為だったっけ。
ただ、それだけならば、既にいくばくかの金を引き換えに永倉に渡しているだろう。

それをしなかったのはアシリパの為だった。
杉元が金塊奪取を目指すのはアイヌに遺された資産をアシリパに渡すという意味合いもある為、杉元もそう簡単には引けないわけだ。

果たしてこの先、金塊はどういう運命を辿るのだろう……。

こういうのって、誰の手にも入らず地底に眠る、なんてオチも普通にあるんだよなー。

鶴見中尉の手に入ったら北海道独立だし、土方でも似たようなもんか。

杉元が手に入れるのが一番平和なんだけど、果たしてうまくいくかな。



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チカパシと杉元の見事な連携

といっても、チカパシが杉元に合わせた形になるのかな。

杉元はエノノカをアシリパと同一視したような怒り様で、犯人がエノノカにマキリを突きつけて脅しているのに全く乗ることなく、ずかずかと犯人に接近していった。

その後の杉元が犯人から首にマキリを当てられ、チカパシが鞘を被せていなかったら確実に首を斬られたことから、杉元に何か特別な考えがあったとは考え辛い。

やはり今回のファインプレイはチカパシだろう。

エノノカと外で一緒に遊んでいたチカパシは、エノノカが犯人に捕まった時から助け出す機をじっと窺っていたと思われる。

そして杉元が、犯人を含めてその場の誰もが予期していなかったであろう大胆な行動に出たのをチャンスと捉え、一瞬のスキを突いて犯人のマキリに自分のマキリの鞘を被せることに成功する。



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その後、谷垣も褒めていたけど、これを自分一人で考えて実行していたのだから本当にすごい。

この機転と実行力は、谷垣や杉元たちと同行し、その背中から学んだものだろう。

これでまだまだ少年だというから驚き。将来が楽しみだわ。

杉元の一見無謀だった行動も、実はチカパシのファインプレイを誘った重要な行動ではあった。

杉元が事前にチカパシと打ち合わせをしていたなら杉元の行動は勇気に加えて知恵も兼ね備えた文句のつけようのない作戦だったんだけど、多分杉元はエノノカを救おうと気を窺うチカパシの存在には気づいていなかった。



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つまりチカパシがいなかったら首を斬られて死んでいた。それを思うと、杉元の行動は無謀だったと評価せざるを得ない。

やはり杉元が死なず、エノノカを救えたのもチカパシの行動あってこそだった。

杉元は自身を不死身だと信じているし、実際回復力が滅茶苦茶高いけど、でも致命傷を受けたら流石に死ぬはず。
メタ的には主人公補正ってのがあるわけだけど、それをあまり発揮し過ぎると今度は作品が死ぬ(笑)。

ただ、今回の杉元の様な真っ直ぐな行動こそが主人公だと思う。
やはり主人公は熱くなければ……!

なので、結論としてはチカパシグッジョブ+杉元には今後も死なない程度に無茶して欲しいってところかな(笑)。



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土方の現在

これは棺に入っているのだろうか。

今回、樺太アイヌの生き埋め刑に関して紙面が割かれていたので、ついそれを連想しがちではあるけど、でも実際に土方が罰で棺に横たわっているとは限らない。

少なくとも眼は潰されていないので、樺太アイヌの刑罰を受けているわけではなさそうだ。

情報収集の為に息を潜めているだけなのかもしれないし、敵から隠れているのかも。

永倉は2日連絡がないから心配だと言っていた。

それはつまり、土方や牛山は、毎日欠かさず自身の動きを永倉に伝えていたということ?
何も動きがなくても、少なくとも自分たちが無事だってことくらいは伝えていた?



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門倉は永倉が可哀想になってくるくらいに土方と牛山を心配しているのを見ていられなくて捜索に向かう感じに見える。

門倉自身は大して心配していない様子だったが、今回は永倉の胸騒ぎが正解だったか?

果たして土方は何故狭い暗所でじっとしているのか。

そもそも牛山はどこにいるのか。

答えはおそらく来週か? でも来週は取材でまた休載!
答えが分かるのは最速で2週間後。待つの辛いわ……。
漫画読んで、あとDVDでも観て待つか……。


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自分はゴールデンカムイのアニメをこの方法で観てます。

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