目次
前話第161話カムイ レンカイネのあらすじ
ロシア側の狙撃手たち
「アンマー!!(父さん!!)」
頭を撃たれて雪上に仰向けに倒れた親父さんに向けてオロッコが慌てて駆け寄ろうとしていた。
キロランケは、すぐさまそのオロッコの背中に抱き着いて橇の陰に隠れるように一緒に倒れ込む。
シュパアァァン
キロランケのすぐ上、橇の上に載せていた荷物を銃弾が貫通していく。
弾の出所を窺っていた尾形は、敵が森の中から撃ってきていると特定する。
森の中には四人の男がいた。
双眼鏡でキロランケ達を監視しているのは髭を生やした男。
その傍らには、銃を構えた男がしゃがんでおり、その銃口からは硝煙が上がっている。
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その二人の背後には銃を持った二人が待機している。
「(彼らで間違いないのか?)」
その内の一人が銃を撃った男に問いかける。
「(オロッコが日本陸軍の最新式の小銃を持っているはずがない)」
銃を構え、視線をキロランケ達に固定したまま男が答える。
撃ったのが指名手配の男なのか、と背後にいたもう一人の男の問いに、銃を持った男は、わからない、と答えるのみ。
「(全員逃がすな 抵抗するなら殺していい)」
狙撃手の傍らの双眼鏡を持っていた男が、やはりキロランケ達から視線を外す事無く冷静に指示する。
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その場に張り付けになるキロランケたち
「何者だ? 追いはぎか?」
飼馴鹿に隠れていた白石は何が起こっているか分からず焦った様子で、尾形に向けて質問する。
「木の陰からモシン・ナガンの銃身が少し見えた」
尾形は双眼鏡で森の中を見つめながら、ロシアの国境警備隊だろう、と答える。
「オロッコになりすまして密入国したのがバレたのかよ?」
いきなり撃つなんて、と慌てる白石。
「日本軍の三八式を見て怪しんで優先的にこちらの武力を封じようとしてるのか」
尾形は冷静に相手の思惑を分析し、それにしても乱暴だな、と続ける。
「シライシ 走って三八式を拾ってこい」
「出来るかッ」
即突っ込む白石。
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キロランケは父を撃たれて取り乱しているオロッコを背中から抱えたまま白石の名を呼び、飼馴鹿を近くの誘導するように指示する。
それに従い、白石は飼馴鹿を森に進めようとするが、動き出そうとするとすぐに飼馴鹿の首を銃弾が貫通する。
「わーッ」
悲鳴を上げる白石。
撃たれた飼馴鹿は悲鳴もなくその場に倒れる。
「森に逃げるの読まれてるぞッ」
白石は必死にキロランケに呼びかける。
「進むしかねぇ そのトナカイどかせッ」
キロランケも白石に応じる。
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キロランケの指示により橇を進ませるが、すぐに白石の側にいるもう一頭の飼馴鹿も胴を狙撃させる。
「うわあッ やめろちくしょう」
撃たれた飼馴鹿に隠れた状態で白石が叫ぶ。
「そもそも国境侵犯だとしていきなり国境警備隊に襲われたなんて聞いたこともない」
尾形が冷静に呟く。
それを聞いていたアシリパは、国境警備隊が自分たちを待ち伏せていたということかと尾形に問う。
「……」
橇の荷物の陰に隠れていたキロランケは、狙撃を受けて雪上に倒れたままの親父に駆け寄ろうとするオロッコを制止しながら、アレクサンドル二世を暗殺した時のことを思い出していた。
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キロランケの意外な行動
「アンマー!!(父さん!!)」
オロッコの悲痛な叫びが響く。
それをじっと聞いていたキロランケは何かを決意したような表情になったかと思うと、すっと立ち上がっていた。
そして真っ直ぐに、倒れている親父の元に向かう。
「キロランケニシパ!!」
アシリパが叫ぶ。
「!?」
キロランケ達に銃口を向けていた狙撃手が異変に気付く。
キロランケは銃で狙われていることなど全く無視するように、倒れた親父の身体を起こしていた。
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「(早く撃て!)」
狙撃手の傍らで双眼鏡を覗いていた監視役の男がすかさず指示する。
しかし狙撃手はすぐに撃たない。
キロランケは肩に親父の身体を担ぎ上げ、悠然と橇の元に歩き始めている。
「(早く撃て!)」
監視役の男が再び狙撃手に指示したその時。
バチッ
監視役の男の胴に狙撃がヒットしていた。
監視役以外の三人の男たちが、一体何事かと監視役の方に視線を向ける。
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「いまだッ 行け!!」
尾形が排莢しながら白石に指示する。
それに従い、一気に飼馴鹿を走らせる白石。
橇は森へ向かって行く。
「~~~~!!」
尾形の狙撃を胴に撃けた男は声を押し殺すようにして苦しんでいる。
狙撃手だけが橇から視線を逸らすことなくじっとその行方を見つめていた。
「ははッ」
狙撃手のいる方向を見つめていた尾形が渇いた笑いを漏らす。
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”カムイのおかげ”
狙撃手から逃れるようにして森の中に入ったキロランケ達は、橇を停止させて親父の様子を見ていた。
撃たれた頭部は大きな帽子のおかげで狙いが外れ、側頭部の皮膚を削り取るだけで済んでいた。
傷は骨まで見えているものの、傷自体は死には至らない外傷に過ぎない。
オロッコは涙を浮かべて親父の様子を見つめている。
「親父さんが死んでなくて良かったけどよぉ それにしたってさっきのは無茶だぜキロちゃん!」
どうしちゃったの? と問いかける白石。
白石は、撃たれたのはつい最近知り合ったばかりの人であり、橇の陰から出た時に撃たれても不思議ではなかったとキロランケに対して続ける。
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親父を見つめたまま、黙って白石の言葉を聞いていたキロランケが答える。
「カムイレンカイネ 『カムイのおかげ』だ」
「違うな…俺のおかげだ」
キロランケの言葉を聞いていた尾形がフードを被りながら突っ込む。
「親父さんが助かったのも帽子のおかげ 全ての出来事には理由がある」
自分たちが襲われているのにも理由がある、と尾形。
アシリパは、親父を助けた事は絶対に間違っていないと前置きしながらも、狙撃手に対してあまりに無防備に身を晒したのは何か思い当たることがあったからなのかとキロランケに問う。
誰とも目を合わせず、じっと口を噤むキロランケ。
「やつらから直接聞き出すさ」
尾形はキロランケ達を背に歩いていく。
「日露戦争延長戦だ」
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第161話カムイ レンカイネの振り返り感想
ロシア国境警備隊
ロシア側のスナイパーの面構えを見れば分かる。これは強キャラだろうな。
やはり前回予想した通り、冷静沈着なキャラであるように見えた。
しかし、尾形ほどには”殺人機械”というわけではなさそうだ。
その一番の理由としては、キロランケを撃たなかった。この一事に尽きる。
あれは格好の狙撃チャンスだったはずだ。
おそらく、我が身を狙撃手に晒し、危険を冒してまで親父さんを救おうとしていたのを見て撃つのを躊躇したのではないか。
もし仮に尾形が彼の立場であれば、間違いなく撃っていただろう。
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尾形はその生い立ちに同情する点もあるものの、物心ついた頃から親を躊躇なく殺せるくらいに”壊れて”いた。
そのある種の冷酷さは、それまで一緒に旅をしてきた仲であるはずの杉元の頭や、アシリパの父であるウイルクを全く躊躇なく撃ち抜くほど(138話参照)。
正直、それが尾形の魅力の源泉でもある。
それに冷酷なだけかと言えば決してそんなことはない。
杉元たちとの旅でそれは分かってるわ。
次回はロシア側の狙撃手と尾形の狙撃対決だろう。
さらなる尾形の魅力が見られるのかと思うと楽しみ。
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キロランケは何を想ったのか
キロランケは真っ先に親父に駆け寄ろうとしたオロッコを止めた。
その後は狙撃手に無防備に身を晒して親父を助けた。
もちろん、国境を抜ける為に彼らを利用したから捨て置けないという気持ちはあったかもしれない。
でもオロッコを止めた行動はともかく、狙撃手に身を晒した=死にかけたことに関しては、それだけでは説明がつかない。
親父を助けに行った時、キロランケは死を覚悟していたように思う。
キロランケがその直前に思い出した、ロシア皇帝暗殺の光景がヒントになっていることは間違いない。
ロシア皇帝の暗殺という難事を実行は、信念無しにはあり得ない。
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今回、撃たれた親父を捨て置いて逃げることはキロランケの信念に反していた?
そして、狙撃手に無防備に身を晒したのは、それを曲げて生きるくらいなら信念に殉じて死ぬとでも決意しての行動だったのだろうか。
確かにキロランケは杉元を裏切った。さらには自分の事を最も疑っていたインカラマッに深手を負わせるという裏切りを見せた。
しかし樺太に来てからの様子を見て、そして今回の話でさらに確信したがキロランケは良い男だと思う。
この、信念で動いて、保身とか全く考えてない感じはカッコいい。
今後、このキロランケの行動の意味が分かる時が来るだろう。
その時はキロランケの魅力がさらにアップする時だと思う。
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尾形ヤバイ
やはりかっこよかった。
ロシア側の狙撃手がキロランケを撃つのを躊躇しているその僅かな隙をすかさず狙った。
まるで精密な機械みたいで、味方であればほんと頼りになると思う。
距離をとったらまず間違いなく一番強いだろう。
あと実は、鶴見中尉よりもキレたキャラだとも思うんだけどどうだろう。
前述したが、生い立ちからもそれはうかがえるように思う。
子供の頃から、親であろうが、一度殺ると決めたら殺ってしまうという凄みがある。
それも気負って殺害したわけではなく、まるで作業みたいに淡々と実行してるんだよなぁ。
親をあっさり殺せるなら他人に対してはもっと躊躇しないんじゃないかという道理。
次号はスバイパー同士の対決になると思うけど、尾形が負ける絵が浮かばないなー。
確かにロシア側のスナイパーは強そうで一筋縄ではいかない印象を受けたけど、キロランケを撃てななかったところで尾形には勝てないような気がした。
どこかで尾形に後れをとりそう。
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161話の感想記事は上記リンクをクリックしてくださいね。
第162話 狙撃手の条件
キロランケ達を追跡するロシア人たち
カイゼル髭の男が尾形に撃たれた男の容態を見つつ、狙撃手の名を呼ぶ。
「(どこへ行く? 彼は重傷だ)」
皇帝を殺した男を逃してしまう、とだけ答えるヴァシリ。
黒い帽子のロシア人がヴァシリの言葉に同意し、ヒマな国境警備の仕事をしなくて済む、と続ける。
ヴァシリは負傷したロシア人、イリヤを撃ち抜いたスナイパー(尾形)が、おそらく頭を狙えたはずだが、わざわざ腹を撃ったのはイリヤを足手まといにすることで自分たちに攻撃をさせない稼ぐ為だったと分析していた。
「(追え!)」
尾形に撃たれた男が顔面に汗を浮かべながら指示する。
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スナイパー対決
ヴァシリと二人のロシア人警備隊員はスキー板を履いて、ストックを使いながら森を行く。
二人のロシア人を先に歩かせて、その行く先を双眼鏡で確認するヴァシリ。
ヴァシリは木の根元にしゃがみこんで、森の中を観察しながら、イリヤを狙撃した男(尾形)の気持ちにその行動を予測しようとしていた。
トナカイの橇は拓けた場所しか走れない。よって、険しい森の中は進めない。
キロランケ達が徒歩で自分たちから逃げることは出来ないと分かっているだろう。
つまりキロランケ達は、自分たちが森に逃げた時に出来た橇の痕跡をロシア人たちが発見したのを観察し、ロシア人たちがキロランケ達の追跡を始めるまで待って狙撃するはず。
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そんなことを考え、ヴァシリは自分ならあの斜面から撃つ、と斜面を見つめる。
そして、橇の痕跡が残るあたりをうろうろしている二人の仲間を狙うはずの狙撃手を待つ。
しかし一向に尾形が撃ってこない。
ヴァシリは、もし自分が奴(尾形)の立場ならば、同じく狙撃手である自分をじっと待つということに思い当たる。
尾形はヴァシリが気付いたように、銃を構えてヴァシリを待ち受けていた。
「狙撃に向いてるやつってのは臆病なまでに慎重なもんだ」
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罠
カイゼル髭の男が木の根元に、モロッチョー(ウイルタ民族の食器入れ)が置かれているのを発見する。
それに少し離れた場所にいたヴァシリもまた気付いていた。
黒い帽子を被った男がモロッチョーを持ち上げる。
すると地面とモロッチョーとの間に繋がっていた紐がピンと張り詰める。
モロッチョー側の紐の先に繋がっている小さな金属棒が、モロッチョーの底面からシュッ、という音と共に抜ける。
モロッチョーを持ち上げた黒い帽子の男が不思議がっていると、手元のモロッチョーから煙が上がり始める。
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次の瞬間、轟音を立ててモロッチョーが爆発する。
爆発をモロに食らった黒い帽子の男の上半身は爆発四散する。
その爆発音をキロランケ、アシリパ、白石は少し離れた場所から聞いていた。
顔を強張らせているアシリパと白石にキロランケが解説する。
「原理的にマッチと似たようなものだ」
それは、表面をザラザラにした金属棒をモロッチョーの中に入れておいた薬品に当たるように底から差し込み、モロッチョーを持ち上げた瞬間、紐の先についている金属棒が抜けて、摩擦による火花が薬品に引火して爆発を起こす仕掛けだった。
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バラバラになった黒い帽子のロシア人の顔が雪上に散らばる。
そのそばでは、カイゼル髭が右目を失いもがき苦しんでいる。
手投げ弾の歴史は古い。しかしその事故率は高く、戦場ではその運用が忌避されてきた。
日露戦争の開戦当初も使われてはいなかったが、二百三高地における戦いの中、名もない兵士だったキロランケが、即席の手投げ弾に改良して兵器として用いられるようになったのだった。
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ヴァシリはカイゼル髭は右目の他に右腕も肩からごっそりと失っているのと観察していた。
爆発物を用いた罠から、”皇帝殺し”が仕掛けたことを見抜く。
双眼鏡を覗きながら、ヴァシリはその脳裏で、自分が撃ったオロッコを救わんと堂々と狙撃手に身を晒したあの男こそが”皇帝殺し”だったのかと思い当たっていた。
あの時撃っていれば良かったか? と続けて考える。
ヴァシリが撃たなかったのは、自分の身を犠牲にしてでも仲間を救う勇気を見せたことに敬意を払っていたわけではなかった。
ヴァシリには、その際のキロランケの態度がまるで「『撃ってみろ』」とでも言わんばかりであり、それが気に食わなかった。ただそれだけだった。
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(獲物の生き死にを決めるのは狙撃手の私だ)
離れた場所でカイゼル髭が呻き声を上げて苦しんでいる。
しかしヴァシリの表情から冷静沈着さは一切揺るがない。
「そう…助けに出て来るような奴ではないだろうな」
ロシア人狙撃手の動きを待っていた尾形は、ヴァシリがカイゼル髭助けに行かないと予測していた。
フードの下から爆発した現場の周辺を観察している。
「このうめき声を一晩中聞いても平気な人間のはずだ」
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ユルバルス
キロランケたち三人は、木にもたれて座ってるイリヤの目の前に立っていた。
「(〇〇〇〇)」
イリヤはキロランケを見上げつつ、繰り返しロシア語を呟く。
そんなイリヤを、キロランケは冷たい目で見下す。
くりかえし何と言ってるのかとアシリパがキロランケに問いかける。
すると、イリヤは懐から紙を取り出す。
その二つ折りの紙は、イリヤの血で汚れている。
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紙が広げられる。
するとそこにはキロランケの顔写真が中央に印刷され、その下にロシア語で何かがずらずらと書かれている。
「(ユルバルス)」
イリヤが言葉を繰り返す。
アシリパと白石はキロランケの顔写真に見入っていた。
「(ロシアはお前を忘れていない)」
イリヤがキロランケに呟く。
その頃、ヴァシリは銃を構えている尾形の姿を双眼鏡で捉えていた。
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第162話狙撃手の条件の感想
キロランケの爆弾
キロランケの手投げ弾は、キロランケ自身の画期的な発明と言える兵器だった。
過去、銃砲店で補充していた描写があったような気がするけど、それはキロランケが開発した手投げ弾が流通しているのか?
材料を仕入れて自分で作ったんだと思っていたんだけど……。
キロランケが日露戦争では工兵だったという説明はあった。
その佇まいなどから気配はあったが、キロランケは工兵として優秀だったと思われる。
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手投げ弾は暴発が多く、信頼が置けなかった。
キロランケは、それをきちんと武器として扱えるよう改良したのだという。
そもそも10代でロシア皇帝を爆殺した。爆発物の取り扱いにおいては作中随一と言って良いのかもしれない。
キロランケの一番の武器は爆弾とその運用センスなのだと思う。
キロランケの戦闘描写は少ない。
よって彼の強さは雰囲気でしか感じられなかった。しかし今回の話で思った以上の戦闘力があるのではないかと感じた。
引っ掛かった方が不注意過ぎるんだけど、今回の爆弾の罠は凶悪だと思う。
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本名”ユルバルス”
キロランケの本名が判明したようだ。
この手配書はずっと使われてきたのだろう。
ロシア皇帝暗殺事件はおそらく10年以上は昔だが、ロシアではずっとキロランケを追っていた。
キロランケはとんでもない人物なんだなぁ。
話のスケールがデカイ。
土方が8巻でキロランケがロシアのパルチザンだと指摘していた時には、この伏線は回収されるのかなと思っていたけど、樺太編を経て本当に話がロシアまで広がってきたことにワクワクしている。
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ヴァシリ=ザイツェフ
ロシアの狙撃手のモデルは、やはりヴァシリ=ザイツェフのようだ。
第161話の感想で指摘したように年代が異なるのでヴァシリ=ザイツェフ本人ではなく、あくまでモデルにしたキャラとなる。
「良い狙撃手とは冷血で獲物の追跡と殺人に強い興味があるような人間である」
尾形もヴァシリもこの条件に合うだろう。
ヴァシリの過去は分からないが、尾形はその過去からスナイパーに向いている。
幼少期から鳥に銃弾を命中させていたし、父も母も手にかけた。
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「憎しみにかられて銃を撃つものは狙撃手に向いていない」
感情に任せて銃を撃たないのは尾形もヴァシリも同じか。
しかしキロランケを撃つ絶好のチャンスがあったにも関わらず、ただ単に気に食わなかったからという理由で、撃たなかったヴァシリは本当の意味で狙撃手に向いているのか?
尾形だったら構わず撃つだろう。
その分、尾形に分があるように思う。
尾形が現在ピンチだ。
ヴァシリに先に捕捉され、狙撃されようとしている。
ここから尾形がどう逆転するのか想像がつかない。
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ヴァシリほどの狙撃手であれば、ヘッドショット一発で終わりではないのか。
この先、尾形は運でヴァシリの弾を躱せるのか?
そもそもヴァシリを倒せるのか。
多分尾形が勝つんだろうけど、その流れが予想できない。
できれば運で勝つのではなく、尾形やキロランケが何かを仕掛けて正攻法で倒す展開を希望したいところ。
以上、ゴールデンカムイ第162話のネタバレを含む感想と考察でした。
第163話に続きます。
自分はゴールデンカムイのアニメをこの方法で観てます。