ゴールデンカムイ最新第131話破壊欲の感想(ネタバレを含む)と考察。犬童が機関銃による十字砲火。鶴見中尉は砲撃。そして第七師団上陸へ。

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第131話 破壊欲

第130話のあらすじ

門倉により監獄内に杉元達侵入者の存在が知らされる。

焦る杉本、白石。

杉元は、叫び続けるのっぺらぼうの頭をはたく。

のっぺらぼうを黙らせ、本物ののっぺらぼうなのかを問い、そうではないという答えを得る。

ゴールデンカムイ130話 のっぺらぼう

アシリパは都丹庵士に吊られ、天井から脱出しようとしていた。

杉元達を待とうとするアシリパを小脇に抱え、都丹庵士は本物に合わせるとアシリパに告げる。

看守たちの銃は発射できなくなっていた。

ゴールデンカムイ130話 看守

杉元が門倉に提案して却下された戦力無力化の仕込みが、裏切ったと思っていた門倉によって行われていた。

その頃、網走監獄と対岸とを繋ぐ橋が、事前に犬童が仕掛けていた爆薬によって爆破。

ゴールデンカムイ130話 谷垣とインカラマッと夏太郎
犬童は網走監獄への陸路を断つ。

しかしそれを想定していた鶴見中尉は網走川に駆逐艦を乗り入れ網走監獄に攻め込む。

事態は第七師団VS網走監獄(犬童・看守・見張り・囚人)の様相を呈し始めていた。

第七師団を率いる鶴見中尉は網走監獄のすぐ近くを流れる川に喫水の少ない『雷』型駆逐艦で乗り入れるという思わぬ手法を用いて、網走監獄を陥落させようと攻め込む。

実は鶴見中尉は、杉元達の網走監獄潜入作戦は全て理解しており、杉元たちの作戦開始をきっかけに鶴見中尉も行動を開始していたのだった。

網走川を行く駆逐艦の中で、鶴見中尉は、アシリパとのっぺらぼうの確保を第七師団兵に命じた。

ゴールデンカムイ最新第130話誘導灯の感想(ネタバレを含む)と考察。看守たちに気...
第130話 誘導灯第129話のあらすじ監獄の敷地に侵入した杉元達は見張りに発見された。杉元が即見張りに拳骨をかまし、都丹庵士がもう一人の見張りを制する。見張りに見つかったことに関し、互いのミスを罵り合うキロランケと都丹庵士。いきなりの窮地を切り抜けた杉元...

130話の詳細は上記リンクをクリックしてくださいね。


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第131話

カンカンと鐘の音が響く。

「オイ看守ッ 第七師団が攻めてきたのか?」

囚人たちが騒いでいる。

「俺たち殺されるぞ!!」

「ここを開けろォ」

インカラマッの判断

杉本たちは想定外の事態に慌てている。

杉元どうすんだよ!! と白石が杉元に問いかける。

「逃げるしかねえだろッ」
杉本が叫んで白石に応じる。
「ここから脱出する方法を考えろ脱獄王!!」

その時、門倉が再び銃を一発撃つ。
「テメエらにはまだここにいてもらうぜ」

杉元と白石は門倉に狙われ、のっぺらぼうの偽物の牢屋の中にとどまらざるを得ないでいる。

ゴールデンカムイ131話 杉元

鐘の音が何度も鳴り響いている。

「今日までずっと…鶴見中尉と内通していたということか? インカラマッ」
谷垣が問う。

「杉元さんたちは失敗しました」
インカラマッは谷垣を見据えて淡々と続ける。
「こうなったいま のっぺらぼうとアシリパちゃんを無事にここから連れ出せるのは鶴見中尉だけです」

「でもそしたらアイヌの金塊は第七師団に渡るがお前はそれでいいのか?」
谷垣は再び問う。

「金塊なんて誰が手に入れようが私にも谷垣ニシパにも関係のない話でしょう?」とインカラマッ。

女は恐ろしい…、と言う二瓶の言葉が谷垣の脳裏に実感を以って甦る。

ゴールデンカムイ131話 二瓶を思い出す谷垣

機関銃と砲撃

「訓練どおり配置につけ」
犬童典獄が部下に指示を出す。
「門の両翼にマキシム機関銃を配備しろ」

「門を破って突入してきた兵士どもに十字砲火を浴びせてやれ」

十字砲火とは、二点から交差するように射撃する戦術。

日露戦争で露軍の機関銃による十字砲火は突撃する日本兵に対して甚大な被害を与えた戦法。

「全員挽肉にしてやる」と犬童典獄。
「しばらくは豚の餌に困らん」

ゴールデンカムイ131話 犬童

「オイ聞こえるか?」
夏太郎が谷垣に声をかける。
「川下からなんかデカイのが来るぜ!!」

河を行く第七師団の駆逐艦が近づいてくる。

用意…、という号令で砲撃手が網走監獄に向けて砲撃の照準を合わせる。

「トンネルに逃げろッ 急げ!!」と谷垣が夏太郎とインカラマッをすぐそばの小屋に避難させる。

ゴールデンカムイ131話 インカラマッと夏太郎と谷垣

「撃てぇー!!」

はんぅッ、と鶴見中尉がプロテクターの下から気持ちよさそうに脳汁を吹き出す。

砲撃によって壁が破壊される。

衝撃が網走監獄を襲う。

「撃てぇ!!」

さらに監獄の外壁を破壊していく。

わあっ、と声を上げて、網走監獄内に続くトンネルを逃げていく谷垣たち。

衝撃による粉塵がトンネル内に舞う。

ゴールデンカムイ131話 インカラマッと夏太郎と谷垣

都丹庵士はアシリパを脇に抱えて必死に走っている。

しかし、都丹庵士は第七師団の砲撃により耳を傷め、うううッ、と呻きながら頭を抱え、アシリパを放す。

ゴールデンカムイ131話 都丹庵士とアシリパ

「杉本!!」
アシリパはすぐさま杉元を探して合流するために駆けだす。

そのアシリパの後ろから、父親には会いたくないのか? と声をかける都丹庵士。

「これはやばいッ 逃げろ逃げろ」
外壁から必死に遠ざかるキロランケと牛山。

「網走川に面した塀だ!!」
犬童の部下が叫ぶ。
「裏をかかれた」

犬童は口角を上げたままじっと真正面を見据えている。


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中央からの追及を逃れる方法

駆逐艦から小舟に乗り換える鶴見中尉と部下たち。

ゴールデンカムイ131話 第七師団

「鶴見中尉殿…『中央』の連中には一体どう報告するおつもりですか?」
月島軍曹が鶴見中尉に問いかける。

バッタだ、と鶴見中尉。

「バッタ?」
月島軍曹が問う。

「明治15年に屯田兵が蝗害を収束させるため大砲まで使った前例がある」
鶴見中尉は説明を続ける。
「そして今年の8月…釧路沿岸で蝗害が発生した情報が入っている」

「筋書きはこうだ『道東沿岸を北上する飛蝗の大群を駆除するため青森の大湊要港部司令官鯉登少尉に協力を要請』」

んもすッ、と鯉登少尉。

「『斜里に寄港中網走監獄で暴動が発生囚人が看守を制圧し立て籠っていると通報を受け駆けつけた我々が事態を収束させた』」
鶴見中尉は続ける。
「蝗害も暴動も中央の人間がこんな地の果てまで確かめに来ることはまず無い」
「中央なんぞにはいつだって事後報告で充分だ」

第七師団兵たちが次々に上陸していく。

月島軍曹、二階堂のあとに鶴見中尉。

「監獄側の人間が誰か一人でも証言すればその報告は成立しませんが…」と月島軍曹。

監獄側の証言者? と言って、月島軍曹を冷たく、感情を一切排除したような目で静かに威圧するように見据える鶴見中尉。

ゴールデンカムイ131話 鶴見中尉と月島軍曹

月島軍曹は口を噤むのみ。

第七師団上陸

「北鎮部隊だぞ? 勝てるわけねえ」と網走監獄の見張り。
「俺は投降する」

でも殺されるって噂が…、と他の見張りが不安げに言う。

見張りは、犬童典獄が自分たちに第七師団相手に抵抗を促すために流したデマだと言って銃を捨てる。

「うわわ来たッ」

上陸してきた第七師団兵が銃を構えて突撃してくる。

ゴールデンカムイ131話 第七師団

「撃つなーッ 降伏す・・・」
降伏の意思を見せるも、見張りは第七師団兵から銃撃を受けて絶命する。

もう一人の見張りは怯えている内に第七師団兵によって撃たれる。

鶴見中尉が第七師団兵たちに命令する。
「舎房へ急げッ」
宇佐美上等兵も鯉登少尉も不敵な笑みを浮かべている。

「奴らはここを消しに来たのだ」
犬童典獄は全く怯えることもなく冷静に笑う。
「戦わねば死神に蹂躙される運命しかない」


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感想

鶴見中尉の情報将校としての力が遺憾なく発揮されている。

網走監獄を攻めても「バッタを追い払うため」と言い訳すれば中央は動かないだろうという冷静な読み。

駆逐艦を動かすことでチャンスを最大限に活かす大胆さ。

論理性と型破りな発想を同居させた作戦。

そして、証言者と成り得る監獄の看守も囚人も全て殺すという意思。

これは完全に名将の器だと思う。

イカレてるけど天才。天才だけどイカレてる。

杉元たちと戦うのか? 展開が乱戦で全く読めない。

しかし犬童四朗助も強い。

今話では旗色が悪いものの、何か奥の手を隠し持っていそうな雰囲気がある。

何と言うか、肝が据わっている。小物ではない。

鶴見中尉との戦いの末、どちらが勝つのか。

鶴見中尉といえば、通じていたことを堂々と認めたインカラマッが強いなと思った。

使えるものは何でも使う、人間としてのしぶとさというか、生命力を感じる。

金塊が鶴見中尉に渡ることなんか、谷垣たちが助かることに比べればなんてことない。

おそらく、協力する相手は選ぶであろう谷垣には許せないのかもしれない。

だからこそこのカップルは上手くいくような気がする。

そして最後に、個人的に、尾形はここまで目立ってないけど、これから重要な働きをしそうな感じがする。

尾形の狙撃能力は作戦のバックアップとしてはかなり使える。

杉元たちは今、窮地に陥っている。

そんな杉元たちの中の、誰かの窮地を救うだろう。

見逃せない展開が続く。

以上、ゴールデンカムイ131話のネタバレ感想と考察でした。

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132話の詳細は上記リンクをクリックしてくださいね。

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