第186話 忘れ物
目次
前話第185話 再会のあらすじ
進む
ギリギリのところで現れ、白石を死の淵から救った杉元。
すぐさますごい剣幕で白石にアシリパの居場所を尋ねる。
アシリパはこの先にいる、と白石は親指で後ろを示す。
それを聞いて杉元は笑顔になる。
「キロランケと尾形もいる」
そう補足する白石に向けて、杉元は視線を鋭くして頷く。
白石は尾形が、杉元が死んでいるのを近くで確認したとアシリパにも言っていたことを報告する。
「あの野郎が俺を撃ったんだ となりにいたアシリパさんの父親も……キロランケと結託してな」
杉元から真実を知らされ、なんてこった、と驚く白石。
アシリパさんを取り戻す、と叫び、杉元はリュウ、白石とともに歩き出す。
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尾形の誘導尋問
「刺青の暗号を解く鍵がわかったんじゃないか?」
流木を拾うという理由をつけて、アシリパと二人きりになった尾形は、彼女に決定的な質問を投げかけていた。
アシリパと目線が合うようにしゃがみ、俺に教えてくれ、と尾形は誘導尋問を始める。
「ここまで命をはって戦った分の報酬が欲しいだけだ 白石や…杉元と同じようにな」
尾形は国を作れるほどの金は自分が新たな戦いの中心になりかねないのでいらない、と前置きし、暗号の解き方を自分に教えればアシリパ自身もこの殺し合いから上がれると続ける。
そして、コタンに戻り、祖母に元気な顔を見せてやれ、山で鹿を追い、自由に生きていけばいい、とアシリパを懐柔しようとする。
アシリパは、ただ尾形の言葉を強張った表情で黙って聞いていた。
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発見
谷垣、鯉登少尉、月島軍曹は一足先にリュウとともに流氷原を進んでいった杉元の跡を追っていた。
月島軍曹は視界の端に、盛り上がった流氷の陰にしゃがみこんでいる人物に気づく。
近付いてくと、そこにはコートに身を包み寒さに耐えている女性がいる。
その女性はなんと月島軍曹たちが世話になった燈台守の親子の娘、スヴェトラーナだった。
先を行く谷垣と鯉登少尉を呼び止めようとするが、月島軍曹はすぐに思いとどまり、今はこの女性に構っている場合ではないと歩き出そうとする。
しかし足は進まず、スヴェトラーナに振り返る月島軍曹。
「スヴェトラーナか?」
ロシア語で問いかける。
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私を知ってるの? と驚いた表情で質問するスヴェトラーナ。
月島軍曹は燈台に住むスヴェトラーナの両親に助けられ、ロシア兵に誘拐された娘を探してくれと頼まれたのだと説明する。
「どうしてこんなところに? あんたひとりか?」
「連れ出してくれるなら誰でもよかった」
スヴェトラーナは浮かない表情を浮かべて答える。
「何もない退屈な島の生活から逃げ出したかった」
一瞬の沈黙の後、立て!! とスヴェトラーナに強く命令する月島軍曹。
家に帰るので、犬ぞりがあるのでそこで待っているようにと言い聞かせる。
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しかしスヴェトラーナは都会、サンクトペテルブルクを見てみたい、と口頭で月島軍曹に抵抗する。
「生きてることくらい伝えたらどうだ!!」
スヴェトラーナを強い口調で叱り飛ばす月島軍曹。
「どんな気持ちであんたを待ってるか…どうしてそんな残酷なことが出来るんだ!!」
スヴェトラーナは涙を流し、男と強盗して捕まったことを親に知られたくなかった、と白状する。
月島軍曹は、はあ~、と一つ、大きくため息をつく。
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あちこちで起こる戦い
月島軍曹を置いて先を行く谷垣と鯉登少尉。
盛り上がった流氷の陰に潜んでいた囚人が、先頭を歩いていた谷垣に突如殴りかかる。
囚人は倒れた谷垣に覆いかぶさり、谷垣の村田銃を手に取る。
鯉戸少尉にも一人、ロシア式の鎌を手にした囚人が迫っていた。
「着ているものと荷物を置いて行け」
ロシア語で脅して来る囚人。
鯉戸少尉は何も言わず右手の防寒用の手袋を脱ぐと、サーベルに手をかける。
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尾形はアシリパの懐柔を続けていた。
アイヌのことに関しては、アシリパが重責を負うことなく、キロランケやソフィアに任せればいい、と言う尾形。
それまでずっと黙って尾形の言葉を聞いていたアシリパが答える。
「じゃあどうしてキロランケニシパから離れたところで聞き出そうとするんだ?」
その質問を受け、尾形は口を噤んでただじっとアシリパを見つめ返すのみ。
少し離れたところでキロランケがアシリパを呼ぶ声が聞こえてくる。
どこまで流木を捜しに行った、と再び尾形とアシリパの名を叫ぶ。
谷垣の村田銃を奪った囚人は、銃口を素早く谷垣に向けていた。
しかし一瞬のうちに傍らにあった分厚い氷を自身の前に盾として掲げた谷垣。見事に銃弾を防ぐ。
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その銃声は辺り一帯に響いていた。
尾形もキロランケもそれに気づく。
(さっきと同じものだ)
尾形は銃声の聞こえた方角に向けて双眼鏡を覗き込む。
双眼鏡が捉えたのは、自分のいる方向に向けて歩いて来る杉元だった。
(不死身の杉元!!)
(やっぱり)
双眼鏡を仕舞う尾形。
尾形は驚き冷めやらぬ表情で、銃に弾を込める。
(生きてたか)
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第185話 再会の振り返り感想
アシリパと尾形の攻防
濃い一話だった。
そしてこの引き。
次の話はますます見逃せないな~。
まずアシリパはさすがだったわ。
やっぱ賢い。
確かにキロランケやソフィアに任せろというなら、彼らから離れたところで尾形だけに情報を公開する意味なんてない。
それに気付いたアシリパが優秀なのはもちろんだが、実際表情からは読み取れなかったが、実はひょっとしたら尾形は情報を聞き出そうと焦っていたのではないか。
それで尾形が質問をミスったのかなとも思った。
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いや、尾形はスナイパーとして求められる資質である冷静さや忍耐力は作中では誰にも負けない。
だから尾形が焦ったと見るのはちょっと無理があるか。
実際、尾形によるアシリパの急所を捉えた誘導尋問は、キロランケやソフィアのくだりで躓く前までは、彼女自身ちょっと心が動かされているようにも見えた。
ただそれでも多分、アシリパが暗号の鍵について話すことはなかっただろう。
彼女は「ホロケウオシコニ」というキーワードと同時に、ウイルクからそれを誰にも言わないよう言い含められていたことも思い出した。
だからアシリパは、結局のところどうやって尾形の質問をかわそうかと考えていただけだったのかもしれない。
そして、尾形の言った、キロランケやソフィアの件をツッコミどころだと見抜いてすかさず質問した。
尾形は答えられず情報の聴取は頓挫。見事にアシリパは尾形の誘導尋問から逃れたわけだ。
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さらに株が上がる月島軍曹
スヴェトラーナを保護できた。
RPGでいうサブクエストだけど、まさかキロランケたちに追いつく直前でとは思わなかったわ。
そういえば亜港監獄でソフィアと一緒に収監されていたっけ。
まさかキロランケたちと同じ方向に逃げていたとは……。
彼らが向かっていた方向には、スヴェトラーナが目指していたサンクトペテルブルクがあるということなのか。
あと、よく考えてみたら、スヴェトラーナからしてみればソフィアは間違いなく監獄内で最も頼っていた人だったはず。
だからキロランケのあとをついていったのではなく、ソフィアのあとについていったという線もあるのかな?
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スヴェトラーナは別にロシア兵にさらわれたわけではなかった。
燈台での退屈な生活に倦んだ若い女性のわがままに過ぎなかったわけだ。
まぁ若い女性が周りに両親以外誰もないような環境にいたらどこかに行きたいと思うのは当然のことだと思うけど……。
一人で老いさらばえることに恐怖心を抱くよね。
田舎に住んでいる女性は誰でも考えることだと思う。
しかし、月島軍曹はそれを本気で叱り飛ばした。
月島軍曹の真っ当さが光るシーンだったと思う。
そもそも、一瞬ではあるけど、彼は彼女を見ないフリして置いていこうとしていた。
しかしそこを思いとどまり、彼女に声をかける。
それは単に、燈台守の両親への義理を果たそうとしているだけではなかっただろう。
娘が生きているかどうか気が気でない両親を心の底から思いやっての行動だった。
あと、さらわれたと聞いていたスヴェトラーナを救いたいとも思っていたのではないか。
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義務感だけではなく、気持ちが入っていないとここまできちんと叱れないと思う。
生きているかどうかわからないことほどつらいことはない。
月島軍曹はそれを身を以て知っている。
まだ月島軍曹の株が上がった。樺太編に入ってから上がる一方だ。
しかしスヴェトラーナに関して、このままで終わるのだろうか。
まさかこの先、杉元と尾形、もしくは谷垣+鯉登少尉と囚人との間で起こるであろう戦いで、流れ弾に当たるみたいな展開はないよね……。
せいぜい怖い思いをする程度で、無事に両親の元に届けて欲しいところだ。
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vs囚人
突発的に始まった谷垣、鯉戸少尉vs囚人。
分厚い氷を盾に使うという機転を利かせた谷垣。
見事に銃弾を防いだ。かっけー。
村田銃は単発式なので、この一発のあと、囚人による銃での追撃は無い。
囚人は弾が無いことを知らないはずなので、続いて引金を引こうとする?
だとすれば今度は谷垣の反撃のチャンスかな。
次回でサクッと勝つでしょう。
鯉登少尉を脅している囚人の持つロシア式の鎌は、本当に凶悪な形をしてるよなー。
そういえばソビエトの国旗のマークにこの鎌が採用されていたっけ。
まるで首を狩るためにあるようなデザインの鎌だと思う。
こんなの持ってれば、そりゃ囚人も気を大きくして鯉登少尉を脅すわ。
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しかし無言でサーベルに手をかける鯉登少尉。
樺太編に入ってから面白い一面が開花したが、サーベルを抜こうとしている鯉登少尉からは登場した頃の一筋縄ではいかない強者っぷりが感じられる。
この流れならまず負けることはないだろう。
かっこよく勝ってくれるはずだ。
考えてみれば当たり前だけど、亜港監獄に収監されていたのはソフィアの仲間ばかりではなく、普通の悪人もいたってことか。
この囚人たちもせっかく脱獄したのに、谷垣と鯉登少尉という強者を襲ってしまうとは運がない……。
次回で派手に散ってくれ(笑)。
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杉元vs尾形
ついに来た。
第138話で尾形が放った凶弾が生んだ因縁が、ついに激突する。
一体この戦いの顛末はどうなるのだろう。
主人公である杉元は死なないと思うけど、でも普通に負けることもあるんだよな……。
現状、杉元は尾形に気づいてるかいないか微妙な感じ。
しかしいち早く杉元の姿を双眼鏡で確認した尾形は素早く銃に弾を込めた。
先制攻撃は尾形かな。だとすれば杉元はどこかしらに一撃くらう可能性がある。
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しかしあの占いの「誰か死ぬ」という結果が気になってしかたないんだよなー。
最後の晩餐を模した見開きで、ユダの位置にいたキロランケが裏切ったというのも見事に伏線として回収されたし、この占いの結果も当たるんじゃないかと思う。
これまでの漫画内での見せ方を考えると、尾形が候補に来ると思うんだよなあ……。
ここで杉元が雪辱を果たす形で、下手すれば尾形が死ぬ展開もありうると思う。
尾形は人気があるメインキャラの一人だし、簡単には退場しないと思っているけど、何しろこの漫画は予想がつかない。
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個人的には尾形の存在はどうしても惜しいので、網走監獄での杉元のように重傷で終わるというのが一番収まりがいいかな。
以前も予想したけど、死ぬのはソフィアか。
それが悲劇的で、でも今後の展開に支障をきたさない気がする。
この漫画からの尾形の退場は読者からしたらあまりにも痛すぎる。
しぶとく生き残って敵か味方か分からない、油断ならないポジションで話をかき回して欲しいんだよなあ。
とりあえず第186話で杉元vs尾形が始まるっぽいから注目だ。
めちゃくちゃ楽しみ。
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185話の感想記事は上記リンクをクリックしてくださいね。
第186話 忘れ物
立ち往生する杉元
銃を構えた尾形に、アシリパが追っ手かと訊ねる。
尾形はその質問に答えない。
アシリパを無視し、杉元の姿を探していた。
しかし強くなり始めた雪と風により悪化した視界によって見つけられない。
逆に杉元はこの状況が尾形に追いつくチャンスだと感じていた。
リュウの先導の元、流氷の上を駆けていく。
しかし足を踏み出した流氷が割れていき、杉元は白石、リュウとともに割れた流氷の上に立ち往生してしまう。
2人と1匹を載せた流氷は流されていく。
杉元は白石に裸で飛び込んで氷を押すようにと無茶な命令をし、白石はキレ気味に、お前がやれ! と返す。
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尾形の嘘
キロランケはソフィアに銃声を調べて来ると言い残し、銃声の聞こえた方向へと歩き出していた。
ここで待つように、とキロランケに言われていたソフィアは、アシリパを呼ぶ。
その呼ぶ声に気付いたアシリパは、依然銃を構えたままの尾形に、キロランケたちのもとに戻るように告げていた。
「網走監獄で杉元とのっぺら坊が撃たれたときキロランケがどこかに合図していた」
尾形は視線をアシリパに向け、唐突に告白する。
そしてアシリパの腕を掴んで歩き出す。
亜港監獄からの脱獄囚に襲われた谷垣は、敵の銃弾を防いだ氷塊を敵の足に向けて思いっきり打ち下ろしていた。
悲鳴を上げる脱獄囚。
その顎を氷塊で殴る。
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同じく脱獄囚と対峙していた鯉登少尉も、すさまじい気迫でサーベルを脱獄囚の頭上に何度も振り下ろしていた。
脱獄囚は脳を露出させてその場に倒れる。
「谷垣一等卒ッ」
鯉登少尉の呼びかけに、谷垣も、こっちも片付いた、と答える。
そして鯉登少尉はようやく月島軍曹の姿が辺りにないことに気づく。
鯉登少尉は月島軍曹の名を呼びながら、元来た方向へと歩いていく。
谷垣はその姿を見送っていた。
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尾形、再びアシリパを説得する
アシリパは尾形に腕を引かれ、ソフィアたちからどんどん離れていく。
アシリパには尾形の告白の内容が信じらず、尾形に訊ねる。
「キロランケニシパが…合図? どうして? 何のために?」
尾形は杉元が追ってこないか背後をチラチラと確認している。
そして、キロランケが他の誰かに向けて合図をして誰かに狙撃させたのだと答える。
続けて、ウイルクと金塊の用途で揉めていたんだろう、と嘘を重ねていくのだった。
「何でそれを…今まで私に黙ってた?」
アシリパは困惑している。
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「お前がさっき暗号を解く鍵を思い出したからだ」
そして、それにはキロランケの協力が必要だと考えたので、黙って様子を見ていたのだと理由づける。
さらに尾形は、金塊が手に入れば何でも良いが、これ以上キロランケと組むのは危険だと説明し、暗号を解く方法を聞き出したあとアシリパも自分や白石も消される可能性がある、と畳みかけていく。
「キロランケニシパが?」
一方、鯉登少尉は月島軍曹の姿を発見していた。
さらに月島軍曹の隣にいるスヴェトラーナの姿を見て、その女性が誰なのかと問いかける。
月島軍曹は燈台の夫婦の娘だと答える。
「なんの話だ!? そんな女は放っておけ!!」
鯉登少尉は語気を強める。
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死闘
谷垣は脱獄囚に奪われた銃を拾い上げ、排莢を行っていた。
その時、ふと後ろに人の気配を感じて振り返る。
そこには銃声の原因を確認しに来ていたキロランケの姿があった。
先にキロランケを発見した谷垣は、すぐさまキロランケに駆け寄るとその両足を諸手刈りの要領で抱え込み、背後の氷塊の壁もろともキロランケを押し倒す。
谷垣は一瞬で怒りの頂点に達していた。
流氷に仰向けになったキロランケの上に乗り、左頬に拳を打ち下ろす。
さらに自身の銃で再びキロランケの顔を殴りつける。
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キロランケは両手で持った氷塊で谷垣の顔を殴って反撃を開始する。
キロランケもまた谷垣同様、鬼の様な形相を浮かべている。
「アシリパ教えてくれッ 何を思い出したんだ!?」
尾形は忙しなく何度も背後を振り返りながら問いかける。
アシリパは表情を強張らせたまま黙っていた。
(早く聞き出さないと……奴に追いつかれる)
焦る尾形。
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結果
仰向けに倒れた谷垣の顔に、キロランケは両手で持っていた氷塊を手放して直撃させる。
そして止めを刺そうと自身の腰のマキリに手をかける。
谷垣は氷塊による攻撃によって意識が朦朧としていた。
その脳裏にインカラマッの顔が浮かぶ。
次の瞬間、キロランケの表情から、先ほどまでの鬼気迫る表情は消えていた。
手で腹を押さえると、指についた血を確認し、ゆっくりと立ち上がる。
キロランケの腹部には、彼がインカラマッを刺した凶器のマキリが深々と突き刺さっていた。
谷垣は流氷の上に仰向けに寝たまま、キロランケに声をかける。
「網走監獄での『忘れ物』だ 返しに来たぞ」
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第186話 忘れ物の感想
キロランケだったのか?
度々気にしてきた、誰か死ぬというあの不吉な占いの結果は、キロランケの死だったのか。
自分は尾形がその対象になるのではないかと勝手に思いこんでいたなぁ。
これは……。キロランケが退場してしまうってことかな?
付近に医療施設も見当たらない。
そもそもすぐに治療を受けても危ないでしょこの傷は。
だから多分キロランケはここで退場なんじゃないか。
あー、悲しすぎる。
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あれだけ仲良く一緒に旅を続けてきた仲間が争った結果がこういう悲劇的な結末になってしまうのか。
杉元が尾形に追いついたら、きっとこんな感じの死闘になるんだろうな。
杉元VS尾形は間違いなく見所だけど、愛着あるメインキャラ同士の生死を賭けた争いは怖い。
キロランケはこのまま死んでしまうのかな。
奇跡の生還は無理か。
奥さんも子供もいるんだし……関係無いか。
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主人公谷垣
やはり谷垣は主人公気質だった。
窮地に陥ったが、傷つけられた愛する女を思い出し、逆転した。
キロランケに飛び掛かっていった際の、あの鬼のような形相は感情が爆発してる感じだ。
これは怒りで我を失うくらい、インカラマッを愛しているということだろう。
見事な逆転だったけど、倒した相手がキロランケというのはやはり悲しい。
まぁ、好きな女を傷つけられたら怒り狂うべきなんだよ。
谷垣は男の中の男だ。
普段からのチカパシへの態度といい、杉元と同様に男の鑑としてよいと思う。
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嘘全開の尾形
さらっと適当に嘘をついてる。
あまりにも自然に嘘を言うので、賢いアシリパも困惑するばかりだ。
アシリパに矛盾を指摘されて説得が止まっていたけど、この嘘をきっかけにして再びアシリパを切り崩そうとしている。
尾形にも金塊を求める理由がある。
ここまできて簡単には諦められないだろう。
今のところ、アシリパはまだ尾形を怪しんでいるっぽいので口は割らないと思う。
どうにもならないと判断したら、最終的にはアシリパに銃口を突きつけかねないかも?
でもアシリパに勇作の姿を重ねていたっぽいし、荒事は避けると思うんだけど……。
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アシリパはいまだに何が真実かわからない。
だからまだ尾形に口は割らないけど、揺れている部分はあると思う。
果たして尾形はアシリパを説得できるのだろうか。
そのためにはリアリティのある嘘を捻り出さないといけないだろう。
賢いアシリパを騙せるほどの嘘をつくことは無理っぽいけど……。
そして、果たして杉元はこのまま尾形の追跡ができずに、アシリパに会えずに終わるのか。
次号は1週空けて24日か……。
やっぱ続きを待つのは辛い。
以上、ゴールデンカムイ第186話のネタバレを含む感想と考察でした。
第187話に続きます。