ゴールデンカムイ第79話大非常の感想（ネタバレを含む）と考察。夕張炭鉱でのトロッコによるカーチェイス。そして江渡貝の見せた意地。

杉元、白石から逃げるためにトロッコに乗った江渡貝と月島軍曹は坑道に侵入する。

「このまま坑道に入って逃げましょう」
「坑道は入り組んでいて出入り口もいくつかあるんです」

「ボクが作った偽物の刺青人皮」
「鶴見さんに必ず届けてヨシヨシペロペロしてもらうんだッ」
「鶴見さぁん」

トロッコの後方に銃弾が当たる。

江渡貝と月島軍曹が振り向くとそこにはトロッコに乗る二人。銃を構えた杉元と白石。

「奴らを逃がしたらまずいぞ」と白石。
「偽物の刺青人皮がバラ撒かれたら大変なことになる」

「あのシロクマが偽物を作っている職人だろう」と杉元。
「とっ捕まえて手持ちの他にも作ってないか聞き出す」
「あの兵士は排除するしかない」

杉元、白石の乗るトロッコの後方からさらにもう一台、
尾形の乗るトロッコが距離をとって追いかける。

「連中が潰し合うのを待って刺青人皮をかすめ取るか」

前を走る江渡貝、月島軍曹のトロッコが、
炭鉱夫がレールにこぼした石炭によって速度が落ち、
杉元、白石に追いつきトロッコが接触する。

銃身を振り回して杉元と白石を振り払おうとする月島軍曹。
白石が江渡貝の刺青人皮に手を伸ばす。
「すっこんでろ」月島軍曹が銃を振り回す。
振り回した銃がトロッコの進路切り替えスイッチに当たり、杉元、白石の乗るトロッコが前を走る江渡貝、月島軍曹のトロッコと別の進路に入っていく。

後方から銃を打つ尾形。切り替えスイッチに命中させて、
トロッコは江渡貝、月島軍曹の進んだ方向に続く。

「前山さんを殺した奴が追ってきてるッ」と江渡貝。

「尾形だッ」と月島軍曹。「頭を下げてろ　撃たれるぞ」

「オイ止まれ止まれ」と慌てて制止しようとする炭鉱夫。
「マイトに火を点けたぞォ止まれーッ」
「発破に巻き込まれるぞッ」

「何か叫んでた？」と月島軍曹。
「さあ…」と江渡貝。

「いかん」尾形は銃床をトロッコのレールに差し入れて
脱輪させて停止する。

ダイナマイトが爆発。

「ダイナマイトか！！危なかった…」と月島軍曹。

「ぬぬぬ…クソッ」トロッコを押す尾形。
「クンクン」

「オイなんか臭わんか？」と炭鉱夫。
「金属が焼けたにおいが…」

「ガス突出だ！」「発破がガス溜まりを当てしまったッ」
「逃げろおッ爆発するぞぉぉ！！」

爆発の衝撃でトロッコごと吹っ飛ぶ江渡貝と月島軍曹。

風が吹く坑内。

「【もどし】だ！」「さらにデカイハレツが来るかもしれん！！早く外へ逃げろッ」

坑道から離れた町。

「またガスケ（ガス爆発）だ」
「今のは久々にデカかったな」
「山が揺れたぞ」
「大非常（大事故）だ…！！」

坑道内。

「江渡貝ッ」と月島軍曹。
「どこだ江渡貝生きてるか？」

「月島さんここですッ」瓦礫の中から聞こえる江渡貝の声。
手だけが見えている。
「月島さん早く逃げてください」
「火災が広がります」
「ボクは足が…岩盤に潰されて…」

鞄を差し出す江渡貝「これを……鶴見さんに！！」。

「ボクを初めて肯定してくれた鶴見さん」
「鶴見さんがボクに与えてくれた役目……」
「ムダにしないでくださいね月島さん」

「それからもう一つだけ伝えてほしいことがあります…！！」

「なんだ？　言え！！江渡貝！！」叫ぶ月島。

場面転換。

「白石起きろッ」「起きろ役立たずッ」白石の肩を揺する杉元。

直後に吐く杉元。

ガスによる猛烈な眠気に耐え、
白石を背負う杉元。

「俺は不死身の杉元だッ」