第117話 網走へ
第116話のざっくりとしたあらすじまとめ
インカラマッからアシリパの父、ウイルクについて自身が知らないことを聞かされるアシリパ。
アシリパはポーランド人の父と樺太に住むアイヌの母の元に産まれたという。
ウイルクは帝政ロシアからの解放運動で負傷し、北海道に逃げ、そこで幼いインカラマッと会う。
ウイルクは風習、信仰、言語など、何もかもが違う北海道アイヌのことを受け入れ、馴染んだという。
父から、母から全てを教わったと聞いていたアシリパは、お前の言うことは全て怪しい、とインカラマッを問い詰める。
その言葉に、子供の頃のことだったから忘れていたかもしれない、と涙を流すインカラマッ。
その様子に戸惑うアシリパ。
一方その頃バッタから逃げるために身を寄せていた番屋にキロランケが来て、番屋の中の熱は一段と上がっていた。
ラッコ鍋の催淫効果にキロランケもやられてしまい、密室で相撲を取り始める一行。
翌朝、催淫効果が消えて、杉元たちは気まずい思いをしながらも番屋を出発する。
一人寝ていた谷垣は自身の上に覆いかぶさるインカラマッに気づく。
インカラマッとつながる谷垣。
泣きながらその様子を見ているチカパシ。
アシリパ、インカラマッ、谷垣が合流し、そこにキロランケも含んだ杉元たちも合流する。
アシリパはインカラマッの言葉を信じてキロランケを問い詰める。
インカラマッもまた馬券とウイルクを殺害したマキリに残された指紋が一致したと指摘する。
呆気にとられる杉元、白石、谷垣。
尾形は、指紋は鶴見の元にしかないと指摘し、とインカラマッが鶴見とつながっていることを喝破してインカラマッに銃を向ける。
鶴見中尉による杉元たちを攪乱するために送り込まれたスパイではないかという尾形に、鶴見中尉は利用しただけだと即答するインカラマッ。
どちらが嘘をついているのかわからない杉元たち。
白石にのっぺらぼうは青い目だったのかと問う杉元。
白石はのっぺらぼうが青い目ではなく、ただ刺青を彫っていただけだったと答える。
一方、杉元たちの足取りを掴んだ鶴見中尉たちが動き出そうとしていた。
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第117話 網走へ
「インカラマッの目的がわからない」
「アイヌの女として金塊を守りたいだけです」
インカラマッが答える。
「アシリパちゃんの父親…ウイルクはアイヌの金塊を守ろうとして極東ロシアを拠点とするゲリラ組織のパルチザン…かつてその仲間だったキロランケに殺されたのだと私は考えています」
「キロランケが言うように指紋が鶴見中尉のガセである可能性も否定できません」
「ただ…私がこれから誰かに殺されたらその時はキロランケが犯人です」
谷垣が問いかける。
「ウイルク…その男をまだ愛しているのか?」
「……いいえ」
インカラマッが答える。
「それに言ったはずですよ」
「私とのことはラッコ鍋のせいにしてくださいって」
そのインカラマッの言葉が谷垣の胸の内を揺らす。
信じたい谷垣。
インカラマッの堂々とした態度にキロランケが嘘つきではないかという気持ちが大きくなってくるなぁ。
「金塊はこの土地のアイヌのために存在している」
「俺の目的はインカラマッと同じはずだ」
インカラマッは答えず、沈黙している。
キロランケの言い分は自身のことに言及していない。
やはりインカラマッの言っていることが正しいのかなぁ。
「それで…どうすんだよ」
「みんな疑心暗鬼のままだぜ?」
尾形が白石の言葉に乗る。
「誰かに寝首をかかれるのは勘弁だな」
谷垣、アシリパ、チカパシ、リュウ、みんなが互いに疑いの目を向け合う。
「行くしかねえだろ」
杉元が沈黙を破る。
「のっぺら坊がアシリパさんの親父なのか違う男なのか…会えば全部ハッキリする」
「網走監獄へ行くってのは最初っからずっと変わらねえ」
杉元の表情は晴れやかな笑顔。
「インカラマッとキロランケ」
「旅の道中もしどちらかが殺されたら…俺は自動的に残った方を殺す!!」
「これでいいな!?」
皆を見る杉元。
「なんてなッ!! アッハッハ…」
メンバー誰一人として笑わない。
杉元が豪快でいいね。
というか有無を言わせぬ迫力がたまらん。
ただ、メンバーが笑っていないのが辛い。
折角合流したのになんか嫌な感じだなぁ。
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「油問屋にあった刺青人皮です」
目の前には合流した土方たち。
「稲妻強盗は第七師団に獲られました」
「亀蔵もあいつらに…」
「亀くん…」と家永。
「ご苦労だった 夏太郎」労う永倉。
その場にいる土方が何者かの気配を察し、夏太郎の背後に潜んでいた兵を銃撃する。
逃げていく兵士を牛山が捕らえて投げ飛ばし、兵が壁に叩きつけられる。
叩きつけられた兵は立って自分の軍刀を抜く。
しかし土方が即座に撃ち殺す。
牛山が周辺の様子を伺う。
「誰もいなかったぜ」
永倉が警戒する。
「独りだけなはずはない ここをすぐに立ち去らねば」
「夏太郎のやつ泳がされたか」
土方が気づく。
「油問屋の刺青人皮も偽物の可能性が高い やられたな」
牛山「あのガキどこへ行った?」
夏太郎、と名を呼びながら探す牛山。
何かに気づく牛山。
「厩舎の前に夏太郎のハッピが…」
厩舎の中を覗いた牛山は言葉を失う。
「……!!」
「なんてこった…」
夏太郎は無事だった。
しかし家永に逆さに吊るされ、今にも鋸が夏太郎の肌にあてられようとしている。
「助けて牛山ふぁん」
牛山が深いため息をつく。
「ダメだぞ家永!」
「夏太郎くんの若い肌が綺麗で…」と言い訳する家永。
ようやく夏太郎が土方たちと合流。
土方たちは再登場までが結構長かった。
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のっぺら坊が独房で大人しく正座している。
若い看守がのっぺら坊の異様に思わず息を飲む。
看守が若い看守に声をかける。
「新人! こっち手伝ってくれ」
「あの男が気になるか」
問われた新人が答える。
「そりゃあまあ…あんな恐ろしい顔の男はなかなかいませんからね」
「先輩として忠告しておくぞ」
看守が答える。
「ここに来て一番に学ぶことは 『のっぺら坊に関わるな』だ」
夜になり、刑務所を出た新人看守は背後を気に掛けながら古い建物に入っていく。
そこにいたのは第七師団の兵士だった。
新人看守が監獄内の様子の報告を始める。
・のっぺら坊はほぼ毎日、房を移動させられている。
・その順序の規則性の割り出しはもう少し時間がかかるかもしれない。
・引き続き観察が必要。
やはりのっぺら坊を、というより金塊を巡って探り合いが続いているんだなぁ。
新人看守とやりとりをした看守が犬童に報告している。
「やはりあの新人…第七師団の内通者か」
犬童がつぶやく。
「養豚場のブタに食わせろ」
「新人のことはおまえに任せたぞ」
「門倉看守部長」
門倉が気の進まない様子で口を開く。
「私がやるんですか?」
犬童が答える。
「だれか囚人を使っても良い」
「ここは殺しが得意な者ばかりだからな」
「ここは私の監獄だ 勝手な真似をするやつは農園の肥料にしてやる」
犬童は鈴川の変装で見たけど、本物は久々の登場。
狂気を含んだ犬童の言葉。
強い執着を感じる犬童は今後杉元たちにどう絡んでいくのか。
ゴールデンカムイ 117話 網走へのネタバレ感想でした。
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